トルコ大丈夫?? トルコリラ最安値更新中…
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こんにちは、チャーリーです!
各証会社(ネット証券も含む)が力を入れて販売していたトルコリラ建ての債券が、今はすごいことになっているので、トルコリラについて書いていきます。
※ トルコリラとは、通貨の名称なので日本円やアメリカドルと言っているのと同じです。
まずはどうすごいことになっているのか?を見てください。
説明がいらないくらいとんでもなくリラ安になっているのがわかります。
なぜトルコリラは下がり続けているのか?を書いていきます。
唐突ですが、「フラジャイル5(フラジャイル・ファイブ)」という言葉を聞いたことがありますか?
フラジャイル5とは、脆弱な5通貨のことで、その5通貨は以下の通りです。
ブラジルレアル、インドルピー、インドネシアルピア、南アフリカランド、トルコリラの5通貨です!
次になぜ上記5通貨は脆弱と言われているのか?
この5ヵ国に共通していることは、高インフレ率、且つ経常赤字(貿易赤字)のために外国資金に依存が高いことです。
簡単に言うと、外国資金で借金を賄っているので政治不安や経済不安が起こると資金がトルコ国外に流出しやすいんです。
まずはインフレ率から見ていきます。
データ引用:IMFのホームページ
2004年からの平均インフレ率が9.53%ということは、例えていうなら2004年に1,000円でランチできていたのが、2020年には同じメニューを食べるのに4,700円出さないとランチできなくなっているということです。
逆説的に言うと、同じメニューを食べるのにたくさんお金を支払わないといけないので、通貨の価値が下がっているということです。
教科書的に言うと、「インフレ(物価上昇)=通貨安」になります。
次に経常収支の推移を見てみます。
データ引用:IMFのホームページ
経常赤字ということはそれだけ海外にお金が流出しているということ。
この高インフレ率と経常赤字の状態が続いているのでフラジャイル5(脆弱な通貨)の一角を占めています。
しかも、高インフレ率、経常赤字だけでも十分トルコリラ安になる要因になるのに、それに加えてさらにトルコリラ安になる出来事が起きています。
それは…まだ2つあるんです。
1つ目は、トルコがアメリカが反対しているにも関わらず、ロシアから地低空ミサイル「S400」を調達して、試射までしました。
→当然これに対してアメリカから何らかの制裁があるはずです。制裁されればトルコ経済が打撃を受けてさらなるトルコリラ安になる可能性大。
2つ目は、フランスのマクロン大統領がテロ対策のためにイスラム教徒に対して取り締まりを強化していることに対して、トルコのエルドアン大統領が真っ向から強く反発しています。
→このことにより、フランスはもとよりEU全体との関係が悪化する可能性があります。アメリカとも揉め、EUとも揉めたら経済的損害は大きくなるのは火を見るよりも明らかです!
整理すると…
トルコは経済的にはボロボロ(高インフレ、巨額の経常赤字)にも関わらず、トルコの主要産業である観光業もコロナウイルスの影響で大打撃を受けています。
さらにアメリカ、ヨーロッパとも関係が悪化しているので、この先益々トルコ国内に海外からのお金が流入することが見込めないです。むしろトルコ国内から海外へお金が流出しやすくなっているので、トルコリラ安は今後も続く可能性が大です!
トルコリラ安が続くどころか、どこかの国か、IMFが救済しなかったら近い将来にデフォルト(債務不履行:借金が返せなくて破綻すること)を起こす可能性すら大きい状態になっているので、トルコリラに投資している人は要注意です!
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