史上最安値を更新!! 売られ続けるトルコリラはどうなるのか…
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こんにちは、チャーリーです!
2021年6月2日にトルコの通貨であるリラが対米ドルで史上最安値を更新しました。
一時1ドル=8.85リラまで売られました。
史上最安値を更新ってヤバイですよね…
トルコリラに関しては過去ブログ(トルコ大丈夫?? トルコリラ最安値更新中…)でも書いてますのでそちらも参照してください。
まずは米ドル/トルコリラの為替の推移を見て下さい。
2020年11月につけた安値を今回更新しています。
といっても一貫してずっとリラが下げ続けていますけど…
そもそもなぜこんなにずっと下げ続けているのかというと以下の2つ理由があると思います。
・インフレ(物価上昇)が収まらないから
・トルコのエルドアン大統領が金利を高くすることを好まないから
まず1つ目の「インフレ(物価上昇)が収まらない」について書きます。
インフレ率を見ると一目瞭然です!
トルコ以外の新興国の2021年のインフレ率
・中国:1.2%
・インド:4.9%
・インドネシア:2.0%
・ブラジル:4.6%
・南アフリカ:4.3%
→トルコのインフレ率の異常さがわかると思います。
インフレ(物価が上がると)になると、なぜリラ安になるのかというと…
仮に日本に当てはめてインフレ率13.6%で計算してみます。
ここでのポイントは同じ内容・同じサービスなのに多くお金を支払わないといけないということです!
想像しにくいかもしれませんが、同じ内容に対して多くのお金を支払わないといけないということはお金の価値が下がっているので、より多くのお金を支払う必要が出てくるんです。
上記の表を見ると平均すると毎年10.4%ずつ物価が上がっていることがわかります。
その物価上昇した分、トルコリラの価値が下がっているのでリラ安になっています。
2つ目の「トルコのエルドアン大統領が金利を高くすることを好まない」問題もかなり深刻です!
経済学で一般的に言われていることは「利下げ(金利を下げること)はインフレ(物価上昇)につながる」です。
今のアメリカも物価が予想以上に上がっていますが、これは低金利の影響も一部あります。
日本も物価を上げようとして、日銀の黒田総裁が異次元の金融緩和を行って、マイナス金利まで導入しています。
ただ、トルコのエルドアン大統領は「金利を下げれば生産コストが下がって、物価上昇が抑えられる」という考えです。
※ 金利を「邪悪の根源」などと言っています。
根底にこの考え方があるので、インフレ対策で金利を上げようとする中央銀行総裁をクビにしまくっています。過去2年間で3人の中央銀行総裁をクビにしています。
→日銀の総裁をクビにしているのと同じ
2021年6月1日のインタビューでも「7月~8月ごろには利下げが必要だ」と言っています。この発言でトルコリラは大きく下落しました!
整理すると…
エルドアン大統領の任期中はトルコリラ安は止まらないと思います。
インフレと金利への考え方が世界の考えとは違うのでリラ安の歯止めがかからないです。エルドアン大統領は独裁政権なので政権が変わるというのは、考えづらいです。
しかも、アメリカが再三に亘って牽制していたにも関わらず、ロシアからミサイルを購入したので、今はアメリカから経済制裁を受けています。
下手したらデフォルト(国が潰れる)する可能性もあると思っています。