ユナイテッドヘルスのキャッシュフロー

#811

こんにちは、チャーリーです!

昨日のブログ(2023年1月-3月期 決算発表:ユナイテッドヘルス)でユナイテッドヘルスの決算内容を書きましたが、最後にフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が潤沢にあると書きました。

 

昨日も掲載しましたが、まずは株価推移を見てください。

 

2011年1月3日:37.13ドル

2023年4月14日:511.79ドル

上昇率:13.78倍上昇

年率ベース:+24.4%上昇

12年3ヶ月間で株価が13.78倍って…

年率ベース24.4%上昇って…

いくらなんでもスピード違反凄すぎると思います。

 

この株価上昇の要因にキャッシュフローが大きく関わっていると思います。

そこで

今回のブログではユナイテッドヘルスのキャッシュフローを調べてみたいと思います。

 

以下の表はすべてユナイテッドヘルスの年次報告書から数字を抜粋して作成しています。

年次報告書はこちら

 

2022年度の数字は以下の通りです。

営業CF:26,206百万ドル

設備投資:2,802百万ドル

フリーCF:23,404百万ドル(約3兆4,252万円)

注目すべきは緑色のフリーCFです!

年々増加しているのがわかります。

特に2017年以降はどんどん伸びていっています。

これは買収をどんどん行っている成果です。

 

一例を挙げると

2020年9月:ディヴィー・ドーズを約3億ドルで買収した。

→ オンライン薬局を手掛けている会社。

2021年1月:チェンジ・ヘルスケアを80億ドルで買収すると発表

→ 医療保険を提供している同業。

2022年4月:LHCグループを約54億ドルで買収すると発表

→ 慢性疾患や傷害を抱える高齢者に在宅医療サービスを提供する会社。

 

このようにどんどん買収していって規模を拡大しています。

もちろん言うまでもないですが、これだけ買収できるのはフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が潤沢にあるからです。

 

本当はフリーキャッシュフローは以下の計算で求められます。

「営業CF」−「投資CF」=フリーCF

ややこしいですが、投資CFの中に買収資金も含まれるのですが、私は「投資CF」ではなく「設備投資」で計算しています。

 

 

買収を繰り返しているので自社株買いはあんまりできていません。

2015年以降は希薄化後の発行済み株式数はあんまり減少していないことがわかります。

 

自社株買いがあんまりできていない代わりに配当金は毎年増配しています。

2009年から増配し始めたので13年連続増配中です。

ちなみにユナイテッドヘルスが配当金を出し始めたのは1990年からですが、1990年から2008年まではずっと年間配当金は0.03ドルでした。

 

 

整理すると…

アメリカの保険会社はユナイテッドヘルスに限らず買収による統廃合がかなり盛んに行われています。それは元々保険会社の数が多すぎたからです。

今後も買収による統廃合はどんどん進んでいくと思われます。

買収によって大きくなった保険会社はユナイテッドヘルスだけではなく、他の保険会社も全く同じです。

今後も買収の流れが止まらないと仮定したらフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が潤沢な保険会社がますます買収を繰り返して強くなっていくと予想できます。

ユナイテッドヘルスはこれからも目が離せない企業だと思います。

3

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です