NISAは絶対使った方がいいのか…

#839
こんにちは、チャーリーです!
今回書く内容は、私のお客様からよく言われることを検証してみたいと思います。
前提
投資資金が1,200万円以上ある
この時よく聞かれるのは
「来年からの新NISA枠で毎年240万円ずつ買った方がいいですか??」
240万円×5年間=1,200万円
新NISAで個別株投資ができる「成長投資枠」は年間240万円が限度額です。
合計1,200万円までしか投資できません。
実際に検証する前にみなさんはどう思いますか??
・毎年NISA枠を活用すべき
・NISA枠を無視して初年度に1,200万円分買うべき
→ 240万円分だけNISAで買って、残りの960万円は課税口座で買う
世の中の多くの金融アドバイザーやファイナンシャルプランナーの方は、迷うことなく「毎年NISA枠を活用すべき」と言うと思います。
それでは実際計算してみます。
コストコに10年間投資したと仮定してシミュレーションをします。
まずはコストコのEPS(1株あたりの利益)を見てください。
2000年~2023年の23年間のEPS成長率は10.76%(年率)なので、この10.76%で計算します。
「毎年NISA枠を活用」
10年後に全額売却してもすべてNISA口座での買付なので税金は非課税です。
わかりやすく売買手数料も無料だとすると、売却後の手取り金額は「27,464,414円」。
今度は「初年度しか240万円のNISA枠を活用しなかった場合」
NISA枠で買い付けた分は売却しても当然非課税です。
問題は特定口座(課税口座)で買い付けた分です。
特定口座での利益に対して20.315%が課税されます。
17,074,771円(利益)×20.315%=3,468,740円
3,468,740円が課税されるので売却代金から差し引かれます。
26,674,771円-3,468,740円=23,206,031円(手取り)
この手取り金額にNISA分の6,668,693円を足すと「29,874,724円」。
結論
「27,464,414円」
「29,874,724円」
毎年NISA枠を活用して240万円ずつ買った方が手取り額が少ない
もっというと、NISA枠を使わず1,200万円すべてを特定口座(課税口座)で買ったとしても、手取りが「29,007,539円」になるので、毎年240万円ずつNISA枠を活用した場合よりも手取り額が多いです。
そもそも論
2024年のコストコ株が590ドルだとして、毎年EPS(1株あたりの利益)が10.76%成長しているので、1年後は株価が653ドル、2年後には723ドル…5年後983ドルに計算上なります。
1年目に590ドルで買った人が、5年後に983ドルで再度買い付けることができますか??
心理的にかなりハードルが高いと思います。
整理すると…
やっぱり検証は大事ですね。
NISAは非課税になるのですごく大事な制度ですが、既にまとまった資金が手元にある人はNISA枠にこだわる必要がないことがわかりました。
まとまった資金が手元にない方は毎年240万円にこだわらず、少しずつ買っていくという選択肢しか取れないのでNISA枠を活用した方がいいです!
まとまった資金が手元にある人は、妄信的にNISA枠を活用しないといけないって思わないようにした方がいいです。
追加投資できる資金が出来た時にNISA枠を活用すればいいと思います。