2022年度 本決算発表:ビザ
#700
こんにちは、チャーリーです!
私が大好きな投資先の1つであるビザが2022年10月25日に2022年度の本決算を発表しました。
結論を先に言うと「絶好調」でした!!
決算内容を調べる前に株価推移から見ていきます。
株価推移を見てわかるようにビザの株価は2020年に入ってから全く上がっていません。
この状況を見てビザの株価上昇は終わったと思っている人は大きな間違いです!
間違いなのかどうかはEPS(1株あたりの利益)を見たらすぐわかります。
さっそく最新データを調べてみたいと思います。
以下の表はすべてビザの年次報告書から数字を抜粋して作成しています。
年次報告書はこちら
まずは純利益から
これだけインフレになっているのにも関わらず過去最高益を更新しています。
2021年9月:12,311百万ドル
2022年9月:14,957百万ドル
前年同期比:+21.49%増益
次はEPS(1株あたりの利益)を見てみます。
2021年9月:5.63ドル
2022年9月:7.00ドル
前年同期比:+24.33%増
純利益が21.49%増に対してEPS(1株あたりの利益)が24.33%増になっているのは、自社株買いを行った成果です。
2022年度は115億8900万ドルも自社株買いを行っています。
※ 2021年度は86億7600万ドルの自社株買いの規模でした。
仮に1ドル=130円で計算しても2022年度は1兆5065億円分の自社株買いをしたことになります。
株主からしたら嬉しいの一言です!
なぜこれだけ大量に自社株買いが可能かというと…
キャッシュフローを見たらわかります。
緑色のフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)を見てください。
多少デコボコはありますが、フリーキャッシュフローが毎年増額傾向にあります。
これだけ自由に使えるお金が増えると、当然自社株買い、増配、買収がやりたい放題できます。
2022年度
自社株買い:115億8900万ドル
増配:20%増配(0.375ドル→ 0.45ドル)
買収:Tink(ティンク)社を19億ドルで買収
恐るべきことに、上記のように自社株買い、増配、買収にお金を使ったにも関わらず、9月末の現金残高は去年より増えているんです。
現金・現金同等物の残高
2021年9月末:197億9900万ドル
2022年9月末:203億7700万ドル
この好業績はインフレに伴うカード消費額の増加によるものなのかどうかを調べて終わりにしたいと思います。
これは決済処理額じゃなく、決済件数を見れば答えがわかります。
ちなみに決済処理額は2021年度より10%増加しています(為替変動を含まず)。
決済処理件数も過去最高件数を更新しているので、決済処理額の伸びはインフレによるものではないと考えてもいいと思います。
一般的には物価が高くなると買い物を控える傾向が強くなるので、決済処理件数は増えない・もしくは減る可能性が高いです。
それにも関わらず、決済処理件数が伸びているからです。
整理すると…
ビザの業績は文句なしの好業績でした!
本当は上記以外にも国際取引(カードを発行した国以外で決済を行った取引)も書きたかったのですが、36%増加したとしか発表されていないので正確な金額が発表されたら再度取り上げて書きたいと思います。