信託報酬について考える

#694
こんにちは、チャーリーです!
今更ですが、投資信託には3つのコストがあるのを知っていますか??
・買付手数料
・信託報酬(運用管理コスト)
・信託財産留保額
細かく言うとまだありますが、主なコストは上記の3つです。
買付手数料はその名の通りなので、説明は割愛します。
信託報酬は投資信託を保有している期間中ずっと引かれ続けるコストのこと。
信託財産留保額は解約手数料だと思ってください。
今回のブログでは信託報酬について書いていきます。
ここ最近こういう似たようなブログばっかり書いていますが、意識が高い投資家の間では一般常識化してきているので再度書いていきたいと思います。
以前のブログとは少しだけ見方を変えて書いていきます。
正直な話、証券マン時代は信託報酬は気にもしていなかったですが、冷静に計算したら絶対に無視したらいけない項目なんです。
ここ最近は証券マン時代の同僚(営業員)と連絡を取ってないので詳細はわかりませんが、たぶん今も証券会社の営業員は信託報酬のことは気にしていないと思います。
私の100%想像なので違っていたらすみません…汗
でもどの証券会社も信託報酬が安いインデックスファンドの販売に力を入れてなく、信託報酬が高いアクティブファンドの販売に注力しているのでたぶん私の想像は合っていると思います。
信託報酬の違いによってどれだけ運用パフォーマンスが変わってくるのかを計算していきます。
検証するのはS&P500です。
以下の5条件で計算していきたいと思います。
信託報酬:0.0%の場合(指数そのままの株価です)
信託報酬:0.1%の場合
信託報酬:1.0%の場合
信託報酬:1.5%の場合
信託報酬:2.0%の場合
まずは上記5条件を比べてみます。
2007年10月~2022年10月までの期間です。
2007年10月を基準にしたのは、リーマンショック前の高値が2007年10月だったからです。
ごちゃごちゃしてわかりにくいかもしれませんが、全く同じ投資先にも関わらず運用パフォーマンスに差が出ていることはわかると思います。
1つずつ比べていきます。
S&P500(コスト0.0%)と0.1%のコストがかかった時の比較
0.1%のコストだとさすがにほぼ差がありません。
ほぼ差はないですが、それでも15年間で運用パフォーマンスに2.11%の差が生まれています。
次はS&P500(コスト0.0%)と1.0%のコストがかかった時の比較
少しずつ運用パフォーマンスの差がハッキリしてきました。
信託報酬(保有期間中にかかるコスト)が1.0%になっただけなのに、15年間の運用パフォーマンスの差が21.20%になりました。
繰り返しますが、投資先は全く同じにも関わらずです。
計算するのが怖くなってきましたが、次は1.5%の場合です。
信託報酬が1.5%になるだけで15年間で31.81%も差が出ました。
ちなみにアクティブファンドの信託報酬は1.5%くらいが普通です。
最後に信託報酬2.0%の場合
驚愕です…
運用パフォーマンスの差が42.44%になってしまいました。
アクティブファンドの中で信託報酬が高い分類だと2.0%くらいです。
実際こうやって計算してみると、信託報酬が高い投資信託は長期投資には絶対向かないことがわかります。
このコストを違う表現でいうとこんな感じです。
保有期間中にコストが全くかからないアップルなどの個別銘柄に投資したとします。
※ 個別株は買付時と売却時しか手数料はかかりません。
15年間保有しようと思ってアップル株を買う時の手数料が42.44%だったらどう思いますか??
買付手数料42.44%って…
こんな手数料だったら絶対買わないですよね。
でも同じ意味合いなんです。
信託報酬を気にしないといけないということがわかっていただけましたか??
整理すると…
信託報酬の怖いところは、信託報酬は運用資産の中から知らない内に自動的に引かれているので気付きにくいところです。
ネットで取引している人はこういうことには敏感ですが、証券会社の窓口・銀行の窓口で投資信託を購入している投資家は気にしてない人が多いと思います。
大事なことは、そのコストに見合う価値を得られていると感じるかどうかです。
コストに見合う価値が得られていると感じるのであれば気にする必要はないですし、感じないのであれば考え直す余地は十二分にあると思います。