コストをどう考えるか…
#654
こんにちは、チャーリーです!
ネットで投資のことをいろいろ調べていたら興味深いことを書いている人がいたので、今回はそれについて書いていきたいと思います。
その人の理屈
① 信託報酬(コスト)が低いインデックスファンドを選ぶべし
② 低コストのインデックスファンドを選んだとしても放置して安心し切ってはいけない
③ もっと低コストのインデックスファンドが出てくるから
④ 0.2%以上コスト(信託報酬)が低くなる場合はそっちに乗り換えよう
私もそうでしたが、③が一番??ってなりますよね。
「今よりもまだ低コストのインデックスファンドが出てくるの?」って。
実際すでにこんな商品が出ているんです。
私は知らなかったです。
「野村スリーゼロ先進国株式投信」
※ 2020年3月16日設定
商品名についているスリーゼロって何がスリーゼロなのかというと…
「買付手数料ゼロ」
「信託報酬ゼロ」
「信託財産留保額ゼロ」
※ 信託財産留保額は解約手数料だと思ってください。
信託報酬ゼロって聞いたことがないです!
ただ、詳しく調べると「2020年3月16日~2030年12月31日」までの信託報酬がゼロと書いてあって、2031年1月1日以降は年0.11%かかると書いてあります。
でも2030年末まで信託報酬ゼロって凄すぎる…
次に国別の投資比率を見てください。
アメリカに71.6%も投資しているんなら、他のインデックスファンドと比べてそんなに運用の差は出ないと思われます。
このように低コストのインデックスファンドが出てくると商品を乗り換えた方がいいと言っています。
ただ、私は本当にそうかなと疑問に思います。
税金のことをまったく考えていないからです!
税金は利益に対して20.315%課税されます。
仮に計算してみます。
条件
・毎月1万円ずつ積み立て投資
・年率7.0%
・10年後に商品を乗り換える
この条件だと
投資金額:1,200,000円
10年後の資産:1,721,069円
利益:521.069円
税率:20.315%
課税金額:105,855円
※ 521,069円×20.315%=105,855円
税金が105,855円課税されます。
この105,855円を信託報酬が低くなった分で取り戻そうと思ったら何年かかるんでしょうか??
仮に0.2%信託報酬が安くなったと仮定したら、計算上では10年間で17,965円のコストが安くなります。
ということは…58年でやっと税金分をペイできるようになります。
今回は10年後に乗り換えたと仮定して計算しましたが、もし積み立て投資を開始したばっかりにコストが安いインデックスファンドが出てきても乗り換えない方がいいと思います。
どうせまたどこかのタイミングでさらに低いインデックスファンドが出てくると思うからです。
無期限で信託報酬がゼロとか、買ったら手数料が取られるどころか逆にポイントが付与されるとか。
そう考えるとキリがなくて、乗り換える度に税金がかかったら結局は資産が増えていくペースが遅くなります。
どれだけ安いコストのインデックスファンドが出てきても、動かさない方が資産が増えていくペースは早くなります。
一番の節税は売却しないことです。
そもそも今のインデックスファンドはコストは発生していますが、十分安くなっているので。
整理すると…
コストが低ければ低いほど投資家にとってはメリットがあるのは間違いないことですが、わざわざ税金を払って乗り換える必要はないと思います。
目先だけのことしか考えず投資している人は、案外多いです。
自分は違うと思っている人の中にも実はいます。
そういうワナに引っかからないようにするためには、今回みたいに自分でちゃんと計算してみるといいです。
感情に振り回されないようにしましょう。