歴史は繰り返す:テーマ型ファンドの残高が急上昇

#319

こんにちは、チャーリーです!

過去ブログでアクティブ運用の投信は投資したらダメと再三書いてきましたが、その最も典型的なダメ商品がテーマ型ファンドです!

テーマ型ファンドがダメなことは断言してもいいくらいです。

 

そのテーマ型ファンドの運用残高が急上昇しているらしいんです。

画像引用元:日本経済新聞(2021年7月13日朝刊11面)

 

ここ数年の残高の増え具合はすごいです!!

ただ、残高が急増しているから儲かる商品と考えると典型的な落とし穴に奇麗に落っこちてしまいます。

 

 

テーマ型ファンドに投資をしたら損する理由

・テーマというのは旬! 旬は流行が終わると見るも無残な状態になる

→今アムラーの格好をしている人を見たらどう思いますか?ズボンにキツネの尻尾みたいなものを付けていたらどう思いますか??

・テーマの範囲内しか投資できない

→旬が過ぎてもそのテーマ(旬)をずっと追っかけないといけない。日常生活だと時代遅れの痛い人と言われてしまう。

・株価が上がって割高になっても買い続けないといけない

→バブルになっているとわかっていても、業界全体が下がるとわかっていても、そのテーマ内の銘柄を買い続けないといけない

 

上記のこと全てに言えていることは、「長期投資に向いていない」ということです!

 

 

また違う視点で考えてみます。

モーニングスターのホームページに2021年1月~3月でリターン上位10位が載っていたので、それを使ってみます。

※ 赤〇がテーマ型ファンド

旬の時期の上昇率はさすがにすごいです!

ただ、大多数の人が上昇してから買い始めてしまいます。流行っているかどうかわからないからそういう行動になってしまいます。

 

次に上記10銘柄の2021年4月~6月のリターン(上昇率)を調べてみます。

上昇率が鈍くなっていることはもちろんのこと、マイナスになっている投信も散見されます!

 

これは冷静に考えてみたら当たり前のことなんです。

eMAXIS Neoバーチャルリアリティは2021年1月~3月の3ヵ月間で63.12%上がっていますが、もしこれが持続できたらどうなるかというと…

 

2021年1月に100万円投資したと仮定

3月末で163万円になります。←これは実際なりました。

6月末で266万円

9月末で434万円

12月末で707万円(年率607%)

2年後には5012万円になります。

 

もし、こういうパフォーマンスの商品があると言われたら詐欺だと思わない人がいますか??

結局、市場平均に回帰してしまうんです。

過去10年の市場平均(S&P500):年率12.77%

※ 実際はテーマ型ファンドなどのアクティブ運用の投信は信託報酬などのコストが高いのでコストがかかった分、平均を下回ります。

 

最後になぜブログのタイトルに“歴史は繰り返す“と書いたかというと…

1990年台後半のITバブルの時も今回みたいにテーマ型ファンドが大流行しました。

モーニングスターによると、1999年以降の3年間でインターネットをテーマとした投信が47本も設定(新発売)されました。

その結果…

42本が運用停止になっています(運用がうまくいかずファンドが倒産・解散している)。

新規設定されたテーマ型ファンドの89%が運用が停止になっているってヤバすぎですよね…

当時も投資家全員が自分だけは上手に売り抜けられると思っていたはずです!

でも実際はテーマ型ファンドに投資したほぼ全員が損したんです!

運用が続いている11%のファンドでもITバブル崩壊の時に狼狽してファンドを損で解約した投資家がほとんどだと思うので。

 

 

整理すると…

旬・流行に乗るのは日常生活だけにとどめた方がいいです!

運用の世界まで流行に乗って投資していると、すこぶる高い確率で損してしまいます。

なぜバフェットが投資の神様と言われているのかを思い出した方が早いです。

ITバブルの時、周りの人たちが熱狂してインターネット関連銘柄に投資して一時的に大儲けしている最中でも「利益も出ていない、堀もない、将来どうなるかわからない銘柄に一切投資しなかったから」です!

その時でも「利益が増益基調で、堀が深く、将来に亘って競争優位性が高い銘柄」にしか投資していませんでした。

一時的に大儲けしていた人はその後例外なく大損しています。

堀のことに関しては(永続的競争優位性を持つ企業とは??)を参照してください。

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