えっ!?カナダの中央銀行が資産購入額減額を決定!
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こんにちは、チャーリーです!
2021年4月21日についにカナダ銀行(中央銀行)が、資産購入額を減額することを決定しました。
※ 資産購入額を減額することをテーパリングと言います。
カナダ銀行は現在、1週間で40億カナダドル(約3460億円)分の国債を市場から購入していますが、その国債購入額を週30億カナダドル(約2595億円)に減らすことを決定したんです。
この国債を大量に市場から買い取る金融政策のことを「量的緩和策」と言います。
量的緩和策のイメージ
一般的には量的緩和のおかげで株高になっていると言われているので、その買付額が減ったり、買付自体が終了したりすると株価が下がってしまいます。
ただ、カナダという国のGDP規模を見ると世界で9番目の大きさで、アメリカの1/12の規模・日本の1/3の規模なので世界経済に与える影響は大きくありませんが、今後の参考やヒントになると思うので調べてみることにしました。
まずはカナダの株価指数である「S&Pトロント総合指数」の推移を見たいと思います。
デコボコしながら右肩上がりになっているので日経平均株価よりは上昇率がかなり高いです!
ちなみにカナダがテーパリング(国債の購入額縮小)を行ったのは今回が初めてではないんです。
2020年10月にもテーパリングを行っていて、その時は週50億カナダドル(約4325億円)分の国債を購入していましたが、現在の週40億カナダドル(約3460億円)に減らしています。
今度は2020年1月からの株価推移を見てみます。
(貼り付ける)
2020年10月に買取金額を50億→40億カナダドルに減額した時は一時的に下がっていますが、時間と共にまた上昇基調に戻っています。
今回がまだテーパリング(国債の購入額縮小)を決定して日が浅いので、あんまり下がってはいません。
今のところはカナダがテーパリング(国債の購入額縮小)を行ったからといって、気にしなくても大丈夫そうです!
そもそもカナダがアメリカよりもなぜ早くテーパリング(国債の購入額縮小)を行っているかというと…
量的緩和策の影響で「住宅価格の高騰」が止まらないからです!!
→カナダ国民の住宅取得に支障をきたしてきている。
2000年を100として2000年からの住宅価格の推移を見てください。
データ元:ダラス連銀
カナダの住宅価格上昇は2000年から3.78倍に上昇しています。
ちなみに、同期間のアメリカは2.06倍、日本は33%下落してます。
アメリカのパウエルFRB議長は、「労働市場が回復するまで量的緩和を続ける」と言っているので、まだテーパリング(国債の購入額縮小)まではいかないと思います。
整理すると…
実際、GDP規模が世界9位のカナダがテーパリング(国債の購入額縮小)を行ったからといって、世界の株式市場に影響を及ぼすことはほぼないですが、カナダの「S&Pトロント総合指数」の値動きは今後アメリカ、日本がテーパリングを行った時に参考になると思うので引き続き観察していきたいと思います。