応援株への投資は避けるべき??
#649
こんにちは、チャーリーです!
2022年8月20日の日経新聞に「荒れ相場での心構え(主な対策例)」が8個載っていました。
それは以下の通りです。
対策例が書いてあります。
画像引用元:日本経済新聞(2022年8月20日朝刊19面)
正直同意できることと、同意できないことがありますが、上記8個の中で私的に一番「たしかにそうだな」と思ったことを取り上げて、それを検証してみたいと思います。
個人投資家が一番引っかかりやすいワナが「自身の『応援株』への投資」です!
その『応援株』への投資を避けることは本当に大事なことです。
※ 荒れ相場だけではなく、平常時、過熱時でもまったく同じ。
その理由は応援したいという気持ちが先行して、業績も何も調べずに投資しがちだからです。
モーニングスター社のwebサイト内で「応援」と検索すると32件ヒットしました。
ただ、これは一例を挙げると「資産形成応援ファンド」みたいなファンドも含まれています。
今回検証するのは「○○県応援ファンド」です。
どこか特定の地域の企業を応援するのが目的で作られたファンド(投資信託)を検証対象にします。
その条件だと13件ありました。
13本の投資信託は以下の通りです。
この応援ファンドは果たしてどうなっているんでしょうか…
一番上に書いてある「にいがた未来応援日本株ファンド」だけ残高が128億2700万円で桁違いに多いのが気になります。
それでは13本のファンドと日経平均株価を比較してみたいと思います。
答えは想像ついていましたが…
勝ち星
応援ファンド:2本
日経平均株価:10本
※ 福井県応援ファンドは日経平均株価と同率でした。
でも正直な話、応援ファンドは損しているものもあると想像していたんですが、設定来で損になっているファンドは1本もありませんでした。
日経平均株価の上昇率に勝てた2ファンドを詳しく調べてみます。
調べたら恐ろしいことがわかりました…
応援ファンドという名称なので「100%新潟の企業」「100%信州の企業」かと思ったらまったく違っていました。
以下の画像は各ファンドの月次レポートから引用しています。
にいがた未来応援日本株ファンド
八十二 信州応援日本株ファンド
応援ファンドといいながら、ご当地企業には20%台しか投資していなかったです。
他のファンドも調べたらどのファンドも似たような状況でした。
ひどいファンドだと30%しかご当地企業に投資せず、残りはすべて外国債券に投資しているものもありました。
唯一、ご当地企業に100%投資してあったのは「関西応援ファンド」だけでした。
上記のファンドに投資している投資家はその事実を知っているんでしょうか??
完全な私の憶測ですが、関西以外のご当地企業に100%投資したらもっと運用成績が悪くなっていると思います。
関西は京都銘柄と言われている、任天堂・日本電産・京セラ・オムロン・村田製作所・ロームなどの優良企業が多数存在します。
今回調べて投信の闇に触れたような感覚になりました。
やっぱり何投資する場合でも、自分が商品性をちゃんと理解できる商品に投資すべきだなと思いました。
イメージだけで投資してしまうと、ご当地企業を応援するためにわざわざ投資したのに、今回書いたように実は20%台しかご当地企業に投資していないってことになります。
投資した人からするとこれで損したら泣くに泣けないです。
整理すると…
応援したいので応援ファンドに投資したいと思う人はすればいいと思いますが、個人的には投資として応援するのは避けた方がいいと思っています。
本当に応援したいのであれば、その企業の商品を利用する(商品を購入する)という方向性にしないと企業側からしても売上高・利益に結びつかないです。
特定の企業というよりは、地元を応援したいのであれば、地元に住んでそこで消費してあげることが一番の応援になります。
企業は株価が上がるよりも、利益が伸びた方が嬉しいです。