なぜ金利が上がると株価が下がってしまうのか??
#279
こんにちは、チャーリーです!
昨日のブログ(2020年で人気化したアーク社とは…)でアーク社のことを書いた中で、長期金利(10年国債の利回り)が上昇したことでアーク社の運用成績が悪くなっていると述べました。
長期金利とアーク・イノベーションETFの値動きを比べてみます。
こうやって同じ期間で比べると相関関係があるように見えます。
これはアーク・イノベーションETFだけじゃなく、株式全体にも言えることです!
ただ、アーク・イノベーションETFのように利益を出していない企業の方がより相関関係がよりハッキリします。
※ 利益を出していない企業(グロース株)=高PER銘柄とも言い換えられます。
PERとは株価収益率のことで、利益の何倍まで株価が買われているのかを見る指標です。数値が高いほど株価が買われ過ぎていて割高だと判断します。
今回はなぜ長期金利が上昇すると、グロース株(高PER株)が売られやすくなるのかを考えてみたいと思います。
この理由は1つだけではないので、”これっ!”とは、なかなか言えないです。
その理由のヒントになるのが…
「株式益利回り」です!!
株式益利回りの計算式
「EPS(1株あたりの利益)」÷「株価」=株式益利回り
話は少し脱線しますが、アメリカ国債と株式はどちらがリスクが低いと思いますか?
全員とは言えませんが、ほぼ全員が「アメリカ国債の方がリスクが低い」と思うんじゃないでしょうか?
その「アメリカ国債の利回り=長期金利」と株式益利回りを比較して考えると理解しやすいと思います。
例(2021年5月26日現在)
アメリカの10年国債の利回り(長期金利):1.574%
テスラの株式益利回り:0.103%
0.64ドル(EPS)÷619.13ドル(株価)=0.103%
こうやって比べると、どっちに投資したいと思いますか??
これがコロナ時で長期金利が一番低かった時だとどうですか?
2020年3月9日の安値:0.318%
この利回りだといくら安全と言われているアメリカ国債だとしても投資したいとはあんまり思えないですよね。
利回りがあんまり変わらないだったら大きく値上がりが期待できる株に投資しようと思ってグロース株に投資する人が増えてきます。
今はこれのまさしく逆現象が起きているんです!
FRB(中央銀行)が金融緩和を止めて、仮に2018年の時のように長期金利が3%を超えたら益々テスラに投資しようと考える人が減ってくるので、テスラ株が下落しているんです。
→テスラの株式益利回りが0.103%しかないので。
最後に各企業の株式益利回りを書いて終わります。
・テスラ:0.103%
・アップル:2.585%
・アマゾン:1.281%
・フェイスブック:3.079%
・ベライゾン:7.629%
整理すると…
この株式益利回りを上げようと思ったら、企業が利益を伸ばすしかないんです!
話を昨日のブログまで戻ると、仮にテスラがキャシー・ウッド氏が予想している通り2025年までに3000ドルになるとしても、テスラのように株式益利回りが低い企業(利益を出していない企業)はいい意味でも悪い意味でも株価が大きく動きます。
テスラは2020年の1年間で8.2倍になりましたが、それは売らなかった人がその恩恵を受けられただけなんです。3000ドルになるとしても持ち切れる人じゃないと、当たり前ですけどその恩恵は受けられません。
乱高下が激しければ激しいほど、本当に最後まで持ち切れる人は少なくなるのは想像できると思います。結局、テスラ株と比べると乱高下しにくく、利益をしっかり出していて、しかも毎年増益企業の株をずっと保有している方が利益額(投資としての利益)が多くなっているのが現実だと思います…