2022年4月-6月期 決算発表:S&Pグローバル
#638
こんにちは、チャーリーです!
私が保有している&オススメ銘柄の1つであるS&Pグローバルが2022年8月2日に2022年度第2四半期決算の発表を行いました。
正直、2021年10月あたりからS&Pグローバルの株価はパッとしません。
見ての通り、ここ最近は大きく株価が下がっています。
気持ち的にはモヤモヤしますが、悲観的になったり、今後の成長性を疑うことはありません。
それは参入障壁が高く・堀が深い企業だからです。
この事実は変わらないと思います。
それでは決算内容を調べていきたいと思います。
以下の表はすべてS&Pグローバル社の四半期報告書から数字を抜粋して作成しています。
四半期報告書はこちら
売上高
売上高が伸びているのはカラクリがあります。
HISマークイットを買収したので、HISマークイットの売上高も足されるので大きく伸びているだけです。
※ 2022年1-3月から反映しています。
純利益
純利益も同様で2022年1-3月から買収したHISマークイット分の利益が上乗せされています。
ちなみに買収したことで発行済み株式数も増えているので、買収により純利益が増益になってもEPS(1株あたりの利益)は増加していません。
あと、四半期ごとだと伸びているのかどうなのか、イマイチわかりにくいので年度で調べてみます。
ただ、今期分は含まれていません。
デコボコはありますが、着実に純利益は右肩上がりになっているのがわかります。
2014年に赤字になっているのは、サブプライムローンの格付けに関する和解金を支払ったことで一時的に赤字になりました。
次に部門別の売上高・営業利益を調べていきます。
今期から部門が細分化されたの6部門になりました。
マーケットインテリジェンス部門が91.1%も伸びているのはHISマークイットを買収したことが要因です。
あと、注目しないといけないことは格付け部門の減収です。
これはアメリカが利上げを行ったことによって、低格付け企業が債券を発行できなくなったことが影響しています。
その理屈は以下の通りです。
低格付け企業は、財務内容が脆弱なので低格付けが付与されています。
財務内容が脆弱な企業は債券を発行するときに、財務内容が健全な企業と比べて高い金利に設定しないと債券を買ってくれる投資家がいません。
それにも関わらず、利上げにより市場金利が上昇すると、債券を発行するときにさらに金利を高く設定しないといけなくなります。
財務内容が脆弱な企業が高い金利を投資家に払わないといけなくなるので、もっと財務的にきつくなります。
なので債券発行を控えるしかなくなる。
という理屈です。
※ 資金調達ができなくなるので、ゾンビ企業が淘汰されます。
部門別の営業利益
今回部門別の売上高・営業利益を調べてわかったことは、これだけ経済環境が悪くなっている中でも格付け部門以外は増益になっています。
格付け部門はこれだけ歴史的に最速のペースで利上げを行ったことで、低格付け企業が債券発行を手控えざると得なかったのである意味仕方がないことだと思います。
整理すると…
S&Pグローバルの純利益は前年同期比で減益になっていますが、格付け部門以外は増益になっているのであんまり気にしなくていいと思います。
直近株価が下がっているのは、明らかに企業価値に対して売られ過ぎていて割安な状態になっています。
S&Pグローバルにしてもビザにしても割安な状態で放置されているので、新規で買う人も、買い増しする人も資金に余力があるんなら積極的に買ってもいいと思います。