2021年第3四半期 決算発表:S&Pグローバル
#413
こんにちは、チャーリーです!
私のオススメ銘柄の1つであるS&Pグローバルが2021年10月26日に第3四半期決算を発表したので調べてみたいと思います。
まずは株価推移から見ていきます。
過去5年間で3.8倍
122.28ドル(2016年10月28日)→ 469.51ドル(2021年10月28日)
過去10年間で10.8倍になっています。
43.36ドル(2011年10月28日)→ 469.51ドル(2021年10月28日)
表現が良くないかもしれませんが、S&Pグローバルは華やかな企業ではないし、みんなが投資したくなるような業種でもありません。
地味で短期投資家からは見向きもされず、ハッキリ言って不人気銘柄です。
そのS&Pグローバルが上記のような上昇って凄いですよね!
それでは業績を調べていきます。
以下の表はすべてS&Pグローバルの四半期報告書から数字を拾って作成しています。
四半期報告書はこちら
売上高
純利益
キャッシュフロー
2015年はサブプライムローンに関する和解金を16億2400万ドル(約1786億4000万円)支払ったので、営業キャッシュフローがマイナスになっています。
S&Pグローバルはこのキャッシュフローがピカイチにいいです!
何と言っても、「設備投資額」がビックリするくらい少ないんです。
しかも、年々営業キャッシュフローは右肩上がりになっています。
その結果、フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が年々増えているのがわかると思います。
※ 本当は「営業キャッシュフロー」-「投資キャッシュフロー」=「フリーキャッシュフロー」ですが、ここでは投資キャッシュフローじゃなく、「設備投資額」で計算しています。
改めて見ると、凄すぎてよくわからなくなってしまいます…ww
この潤沢なフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)があるからこそ、買収・増配・自社株買いが自由自在に行えるんです。
2020年11月30日に発表したS&Pグローバルと同業の英HISマークイットを440億ドル(約4兆8400億円)で買収するということができるんです!
ただ、この買収によって両社の重複している事業の支配力が大きくなりすぎるので欧州委員会、イギリスの競争・市場庁(CMA)が買収を承認していませんでした。
それがついに、2021年10月 22日に条件付きではありますが、欧州委員会が英HISマークイットの買収を認めると発表しました。
この買収でまた“堀が深くなった”ことは言うまでもありません!
競争優位性が増したということです。
さらに、設備投資が少なく、フリーキャッシュフローが潤沢にあるからこそ、配当金状況も他社に比べて秀でています。
S&Pグローバルのホームページに書いてあるのをそのまま抜粋すると…
「当社は1937年以来、毎年配当金を支払い、S&P500の500社の中で25社未満の企業の1つになっています。少なくとも過去48年間、毎年配当を増加しています」
48年連続増配もかなり凄いですが、どんな経済状況になっても84年間毎年配当金を出し続けているのはビックリです!
最後に営業利益の内訳を載せて終わりにします。
2020年と比較するとインデックス部門の比率が高くなっています。
レーティング:信用リスク分析(格付け)を中心とした金融サービス。
マーケットインテリジェンス:財務データや分析ツールの提供を行う金融サービス。
プラッツ:商品(金や原油などのコモディティ)市況の情報提供を行っている。
インデックス:S&P500などの株価指数のインデックスを算出する金融サービス。
整理すると…
こういう個人投資家が好まないような地味な企業は景気動向に大きく振り回されないので、決算発表を受けても上にも下にも大きく動くことはあんまりないです。
今回の決算を一言でいえば「いつも通り順調」です!
本当に長期投資に向いている銘柄だと思います。
明日はビザの決算を調べてみます。