S&Pグローバルの株価が上がらない理由①

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こんにちは、チャーリーです!

私も保有していますし、オススメ銘柄でもあるS&Pグローバルの株価がずっと上がっていないので詳細を調べてみたいと思います。

今までも何度も調べたんですが、データがなかなか見当たらなかったので書けずにいましたが、やっとS&Pグローバルが上がっていない理由を示せるデータを発見できました。

 

まずS&Pグローバルの株価推移から見てみます。

 

2021年12月15日に高値をつけたあとはずっと低迷しています。

1年4ヶ月間全く株価が上がっていません。

 

1年4ヶ月間株価が上がっていない企業はS&Pグローバルだけではないんですが、上がっていない理由がわからないとスッキリしないと思います。

アップルもほぼ同じ期間上がっていないですし、ビザにいたっては1年9ヶ月間も株価は上がっていません。

ただ、アップル・ビザは業績は絶好調というのがわかっているので株価が上がらなくても気持ち的にはモヤモヤしません。

 

S&Pグローバルの株価が上がっていない理由を知るには部門別の営業利益を見る必要があります。

まずはあえて2021年度部門別の営業利益を見てください。

 

レーティング:信用リスク分析(格付け)を中心とした金融サービス

マーケットインテリジェンス:財務データや分析ツールの提供を行う金融サービス

プラッツ:商品(金や原油などのコモディティ)市況の情報提供を行っている

インデックス:S&P500などの株価指数のインデックスを算出する金融サービス

 

レーティング(格付け)部門の営業利益が全体の56.6%と一番大きいです。

今はこのレーティング(格付け)部門が伸び悩んでいます。

その理由は「利上げ」です!

 

利上げで市場金利が高くなると債券発行件数・金額が減ります。

例えば、A社が社債を発行するときに「1%」で発行する場合と「3%」で発行する場合だとどちらで社債を発行したいと思いますか??

当然「1%」です!

※ この金利設定は適当に書いています

 

社債を発行する企業にとっては金利を投資家に支払わないといけません。

借金の借入金利と同じです。

金利が高くなればなるほど、企業は投資家に支払う金利負担が大きくなるので債券(社債)を発行しづらくなります。

 

実際の債券の発行金額の推移を見てみます。

以下の表はBIS(国際決済銀行)のホームページから数字を抜粋して作成しています。

BISはこちら

 

このように利上げが始まった2022年3月以降、債券発行金額が減り続けています。

金額にして10.5兆ドル(約1,365兆円)も減りました。

2022年3月:145.09兆ドル

2022年9月:134.59兆ドル

具体的な数値はわかりませんが、2022年9月以降も利上げが続いたため、債券発行金額はますます減っている可能性が高いです。

 

そもそもなぜ債券発行金額・件数が減るとS&Pグローバルのレーティング(格付け)部門の営業利益が減るのかというと…

格付けする機会が減るからです!

 

S&Pグローバルは債券等に格付けを付することで手数料を得ているため、債券発行が減ってしまうと手数料を得る機会が減るので減益になってしまうんです。

レーティング(格付け)部門の営業利益の推移を見たらよくわかります。

2018年:1,530百万ドル

2019年:1,763百万ドル

2020年:2,223百万ドル

2021年:2,629百万ドル

2022年:1,672百万ドル

長くなったので今後はどうなのか??については次回書きたいと思います。

 

 

整理すると…

S&Pグローバルの株価が上がっていない理由は利上げが原因です。

部門の営業利益の比率が断トツに高いレーティング(格付け)部門が落ち込んでしまうと、当然株価は上がらないです。

でも不安になる必要はないです!

その理由は次回書きます。

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