サウスウエスト航空は他航空会社と何が違うのか??②

#91

こんにちは、チャーリーです!

前回ブログ(サウスウエスト航空は他航空会社と何が違うのか??①)でサウスウエスト航空がユニークなサービスを行うことによって、ファンが増えているということを書きました。

今回は収益構造について書いていきたいと思います。

 

サウスウエスト航空はLCC(LOW-Cost Carrier:格安航空会社)です!

どうやって黒字を維持しているのか?

一言で言うと「ブルーオーシャン市場を極めた」ということです。

※ ブルーオーシャンとは、競争相手が少ない分野のこと。対義語はレッドオーシャン(ライバル会社が多い分野)。

 

ブルーオーシャン分野

短距離路線(650km)。飛行時間が約1時間くらい。東京~岡山くらいのイメージ。

一般的に短距離は利用者数も少なく、料金も安いため儲からない路線。儲からない路線なので他社が力をあんまり入れていない。

 

サウスウエスト航空はこの短距離路線でどうやって稼いでいるのか?

「とにかく便数を増やす作戦」

便数を増やすためには飛行機が着陸してから、離陸するまでの時間が短くしないといけない。

サウスウエスト航空は平均25分で折り返し出発しています!

※ 2001年の同時多発テロが起こる前までは規制がなかったので、10分で折り返し出発していた。

 

25分で折り返し出発するために行っていること。

① 機種をボーイング737型機のみを取り扱う

② ハブ空港は使わない

③ 清掃員がいない

④ すべて自由席(昔の映画館みたいに早い者勝ち)

 

 

① 機種をボーイング737型機に絞ることで、整備士もパイロットもそれだけに精通すればいいため、作業効率が上がり整備時間が短縮できる。またスペア部品も最小限に抑えることができ、飛行機を購入する際は価格交渉しやすくなる。研修内容も多岐に渡らないためコスト削減にもなっている。

② ハブ空港は、まずは多額な空港使用料がかかり、多くの路線が発着があり、乗り継ぎ出発までの順番待ちがあるため出発時間までが長くなる。サウスウエスト航空はハブ空港ではなく、二次空港を利用している。

出発(離陸)の順番待ちがない隠れたメリットとしては、定刻通り出発できる確率が格段に上がるので顧客満足度が他社よりも上がりやすい。

③ 清掃員がいない。清掃員がいない代わりにパイロットや客室乗務員(CA)が掃除を行う。清掃員を雇うコストが削減できて、時間も短縮できる。

④ 席がすべて自由席のメリット。昔の映画館みたいに早い者勝ち(チェックインした順)なので乗客のチェックインが早い。出発が遅延する可能性が低くなる。またシステム費を削減できる。

 

このようないろいろな努力をして平均25分で折り返し出発ができています。

その結果、1日平均の稼働時間が11時間30分という凄まじいことになっています。

ちなみに日本のLCCで一番稼働時間が長いピーチ・アビエーション(ANAの子会社)の稼働時間が10時間。

1時間半の稼働時間の差は、あと1回乗客を乗せて飛行できるということ。飛行時間が1時間くらいの短距離路線を得意としているので。(毎日この差が生じている)

※ 飛行機は地上にいる時間は利益を全く生まず、コストばっかりかかるので、折り返し出発時間を短縮して稼働時間を増やすことが利益を効率よく生む近道。

 

 

整理すると…

2回に亘ってサウスウエスト航空のことを書きましたが、正直これでもまだまだサウスウエスト航空の良さは書ききれてはいません。

それくらい他社がやっていないことを行っており、その差別化によってコスト削減はもちろんのこと、従業員・お客様の満足度が上がり、そのことが結果的に他社が真似できない「堀」が築けたんだと思います。

1

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です