岸田首相は何がしたいのか…
#452
こんにちは、チャーリーです!
2021年12月14日午前の衆院予算委員会で岸田首相が、自社株買いの規制に関する質問に対して以下のように答弁しました。
「自社株買いについてはそれぞれの企業判断に基づいて状況に応じて判断していく問題ではありますが、私自身、多様なステークホルダーを重視して持続可能な新しい資本主義を実現していくということから考えました時に、ご指摘の点は大変重要なポイントでもあると認識を致します」
「企業のさまざまな事情や判断がありますので、画一的に規制するということは少し慎重に考えなければいけないのではないか。個々の企業の事情などにも配慮したある程度の対応、例えばガイドラインとか、そういったことは考えられないだろうかということは思います」
この発言を受けて日経平均株価は一時330円も下落しました。
これは企業による自由な自社株買いが行えなくなる可能性があるため売られたんです。
岸田首相はなぜそんな考えを明らかにしたのか??
・企業が株主を優先して利益を還元している
・利益は従業員の賃金や設備投資にも回すべき
という考え方から上記のような発言になったんだと思います。
たしかに、自社株買いのことではないですけど、数年前から内部留保をどうするかという議論はありました。
内部留保とは
借入金や株主の出資ではなく、企業が自己の利益によって蓄えている資金のこと。
2020年度末の内部留保(金融・保険業を除く)は484兆3648億円もあり、9年連続で過去最高を更新しています。
この484兆3648億円という巨額なお金が何にも活用されず、ただ預金として置いてあるんです。
484兆円3648億円が何の価値も生まず、現金で置きっぱなしになっているのはもったいないですよね。
でもここで考えないといけないことは、企業経営者はなんで内部留保を使わないのか??です。
経営者が考えていることは…
・給料を上げるのは簡単だけど、景気が悪くなった時に下げるのは容易ではない
・設備投資をしたとしても、日本はまたいつ景気が悪くなるかわからないから設備投資したのが無駄になる
→ 過剰設備になってしまう
私も証券マン時代は東証一部上場企業の経営者と話す機会があったので、この気持ちはよくわかります。
ベースアップじゃなく、ボーナスを増やすということが精一杯だと思います。
内部留保を使いたくても使えないんです。
そこで、モノ言う株主が“内部留保を何にも使わないんなら増配して株主に還元しろ”とか、“自社株買いをして企業価値を上げろ”とか言ってきたので、それに対応していたというのが実情なんです!
特に自社株買いは、月給を上げるとか、配当金を増配するとかと違って、余裕があるときだけ行えます。
月給も配当も下げる時は大変です。
こういった事情がある中で自社株買いを規制するような発言をしたんです。
無理をしてベースアップ(賃上げ)や設備投資をしてしまうと、不況時に耐えられなくなるので非常に難しい問題です。
整理すると…
忘れてはいけないことは、自社株買いは企業価値があがるので、企業にとっても、株主にとってもプラスということです。度が過ぎなかったらいいこと尽くしだと思います。
岸田首相はベースアップをしてほしいという気持ちが強いと思いますが、日本は人口が減っているし、少子高齢化がどんどん進んでいる日本では、いつ景気が悪くなるかわからない状態でベースアップをすることはすごく勇気がいることだと思います。
ベースアップさせたいのなら自社株買いの規制以外の違う方法を考えた方がいいような気がします…