アップルの自社半導体設計の舞台裏

#128

こんにちは、チャーリーです!

アップルが自社設計した半導体を搭載したパソコン「Mac」を初めて発表しました。

注目すべきキーワードは、「自社設計した半導体」です!

2006年からMacにはインテルのCPUを採用して搭載していていました。

※ iPhoneには2010年に発売したiPhone4から自社半導体を搭載しています。

 

 

インテルから自社設計の半導体に切り替える理由は表向きには2つです。

・アップルにとっては収益力が上がると同時にPCの価格が安くなる。

→例えばデスクトップ型の「Mac mini」の価格が799ドルから699ドルに100ドル(約10,500円)安くなった。

・iPhoneやiPadとの連携が強化される。

→iPhoneで使えるアプリが約200万種類あると言われていますが、これからはPC(Mac)でも利用できるようになるため利便性と収益力が増す。現在Mac上で使えるアプリは数万種類なので飛躍的に増えることになる。

 

上記で書いたことは表向きの理由です!

 

 

じゃー裏では何が起きていたのかを書いていきます。

一番大きいのはインテルのオワコン問題です!

 

1つ目は、まずインテルは数多くの企業に得意としているCPUを提供しているので、顧客ニーズに沿ったカスタマイズができないんです。

AI半導体は各社のサービスに合わせてカスタマイズしないといけないんです。

 

2つ目は、ライバル企業の台頭です。

インテルは半導体の設計から生産まで行っています。

アップルは自社で設計した半導体をTSMC社(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング社)に製造を委託しています。

このTSMC社は半導体の生産受託専業なので、設計さえされていればいろんなタイプの半導体を製造することが可能なんです。

しかも、NYタイムズの記事によるとインテルとTSMCの半導体製造技術を比べると、最新半導体の量産ではインテルの方が1年半くらい遅れています。

 

顧客ニーズに沿ってカスタマイズができない上に、半導体製造技術までライバル企業よりも1年半も遅れていたらアップルが見放すのも無理はないです。

 

実はインテル離れをしているのはアップルだけではないんです!

グーグル、アマゾン、中国のアリババも自社で半導体を設計して開発しています。

これからのインテルは大丈夫…??

 

このようにインテルのオワコン化が皮肉なことにアップルだけじゃなく、IT各社が自前の半導体を設計していく後押しをしているんです。

 

最後にインテルとTSMCの株価を見たらインテルのオワコン化がよりわかると思います。

 

整理すると…

アップルは2010年からiPhoneには自社半導体を搭載していましたが、今回ついにPC「Mac」も自社半導体を搭載することになりました。

ユーザーにとってもアップルにとっても良いこと尽くしですが、かつての覇者であるインテルにとってはかなり逆風が吹いています。この半導体を自社設計する流れは今後IT業界で益々強くなっていくと思います。

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