コストコから見る消費動向

#599

こんにちは、チャーリーです!

少し前のブログ(2022年5月の米国の消費状況)で歴史的な高インフレになっている中、アメリカの消費がどうなっているのかを書きました。

一言でいうと、「2022年5月の消費は2021年5月、2019年5月、どちらと比べても二桁成長」していました。

このデータはマスターカードによる調査結果でした。

 

そこで今回のブログではコストコが発表している売上高を参考にして消費動向がどうなっているのかを調べてみたいと思います。。

コストコは3ヵ月毎の決算発表とは別に毎月売上高を発表しています。

 

 

まずは2022年5月に前年同月と比べてどうなっているかを見てみます。

コストコのホームページから画像を引用します。

    

会社全体で2021年5月よりも15.5%売上高が伸びています。

この15.5%の伸び率にはEコマースの売上高は含まれていないです。

これを見る限りでは歴史的な高インフレでも売上高が落ち込んでいないことがわかります。

 

次はガソリン価格・為替変動の影響を除いた売上高を見てみます。

これまた11.8%も2021年5月よりも売上高が伸びています。

 

 

インフレが加速し始めたのが2021年に入ってからなので、2021年1月から単月ベースの売上高を調べてみます。

その前に消費者物価指数(CPI)の推移を確認します。

2021年3月から2%を超えて推移していることがわかると思います。

 

 

この消費者物価指数(CPI)の推移を踏まえた上で、コストコの単月ベースの売上高を見てください。

月によって売上高にバラツキがあるので前年同月と比べてみてください。

売上高が伸びていることがわかります。

 

次に前年同月比でどれくらい売上高が伸びているのかを調べてみます。

2021年4月に前年同月比で33.5%も伸びているのは、2020年4月はロックダウン中だったので、2021年4月の伸び率が高くなっています。

でも調べて改めて凄さを感じたのは、2020年4月はロックダウン中で売上高が大きく落ち込んでいるかと思いきや、2019年4月と比べても1.8%しか売上高が落ち込んでいなかったです。

これは、Eコマースでの売上高が前年同月比で85.7%も伸びたからです!

コストコに死角はないのか…

 

話は少しズレてしまいましたが、2021年に入ってからインフレが加速し始めましたが、売上高は前年同月比で平均18.0%の成長を遂げています。

 

インフレが加速しても売上高が伸びていることはわかりましたが、インフレが加速する前と比べて売上高の成長率に影響が出ているのか調べてみます。

2018年1月~2019年12月の売上高成長率

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コロナもインフレも関係ない2018年~2019年末までの売上高成長率よりもインフレが加速した2021年からの売上高成長率の方が高いです!

2018年~2019年末:9.0%成長

2021年~2022年5月:18.0%成長

成長率が2倍になっています。

 

もしかすると、2020年の成長率が低かったので、2021年以降の売上高成長率の伸びが大きくなっているかもしれません。

2020年の売上高成長率を調べてみます。

私も調べてビックリしました!

2020年の売上高成長率は決して悪くありません。

経済的に逆風が吹けば吹くほどコストコの強さが発揮されるということだと思います。

やっぱり原価率89.8%(2022年3月~5月)で販売が出来て、それでも利益が出せるビジネスモデルが最強ってことですね!

 

 

整理すると…

コストコが商品販売で利益を稼ぐビジネスモデルではないことは百も承知ですが、売上高の推移を見ると歴史的な高インフレもどこ吹く風って感じでした。

むしろインフレになった方が売上高成長率が伸びていることがわかりました。

コストコがスゴイというが多分にあると思いますが、消費量が増えていることも忘れてはいけないポイントです。

アメリカは歴史的な高インフレになっても消費が伸びているというのがまたしても確認できました。

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