アメリカの小売売上高が減速…
#351
こんにちは、チャーリーです!
2021年8月17日の相場でNYダウは一時前日比504ドル下落しました。終値は少し値を戻して、前日比マイナス282.12ドルで引けました。
この500ドルも大幅に下落した原因は、「7月の米小売売上高が減少した」ことが一番大きいです!
コロナ禍の最悪期からは立ち直って、経済再開や米政府による大規模な経済対策で回復してきていた消費が減速したと投資家が思い始めたので大きく売られたんです。
なぜ、これだけ過敏に反応するのかというと…
GDPの構成比率で一番大きな要素が「個人消費」だからです!
7割も個人消費が占めています。
まずは、コロナが大流行する前の2019年1月からの米国の小売売上高の推移を調べてみたいと思います。
以下の表はすべて米国商務省国税調査局のホームページから数字を拾って作成しています。
米国商務省国税調査局はこちら
確かに2021年6月と比べると小売売上高が減少しています。
ただ、コロナ前の2019年のどの月と比べても消費は伸びています。
次は金額ベースではなく、比率で調べてみます。
こっちの方が前月比での伸び率がわかりやすいですね!
今年に入ってからも前月比でマイナスになっている月があります。
私の意見は、「7月単月の結果だけで株を慌てて売却する必要は全くない」です!
単月の結果だけでは、減少基調なのか一時的なのかの判断はできないからです。
ちなみに米国商務省国税調査局のホームページには1992年1月からの小売売上高の推移が載っているので見てください。
これを見たらアメリカはずっと小売売上高は右肩上がりになっていることがわかります。
右肩上がりになっている一番大きな理由は…
「人口が増えているから」です!
この理屈から考えると、2021年も人口が増えるのかどうかを調べた方が、今後の消費動向も見えてくると思います。
IMF(国際通貨基金)によるとアメリカの人口は以下の通りです!
2019年: 3億2846万人
2020年: 3億3009万人
2021年(予測): 3億3195万人
2021年もアメリカの人口は増える予測がされているので、消費も伸びる可能背が高いです。
IMF予測ではないですが、2030年にはアメリカの人口が3億4964万人になると予測されています。
※ 人口統計は、あらゆる統計の中で一番予測がしやすいので、予想通りになる確率が高いです。
こうやって考えると、2021年7月単月の小売売上高が前月比で減少したからと言って、慌てて株を売る必要は全くないことがわかります。
整理すると…
2021年8月17日の相場は、アメリカの7月の小売売上高が前月比で減少したことで、NYダウが一時500ドル安まで売られましたが、全く気にする必要がないです。
今後もこういったことがあると思いますが、ニュースや他の投資家に振り回されないようにしないと長期投資を実現することは不可能です!