薬剤給付管理(PBM)とは

#863
こんにちは、チャーリーです!
昨日のブログ(2023年度 本決算発表:ユナイテッドヘルス)でユナイテッドヘルスを調べていて気になったことがあったので引き続き調べてみたいと思います。
気になったこととは薬剤給付管理(PBM)のことです。
薬剤給付管理(PBM)とは
…処方箋調剤の給付・管理をすること
ユナイテッドヘルスの薬剤給付管理(PBM)の売上比率は以下の通りです。
2023年度の部門間調整前の営業利益の構成比率
事業の説明をします。
ヘルスケア事業:医療保険を販売
オプタムヘルスケア事業:自分の要望に合致した医師を見つけるなどのサービス
オプタムインサイト事業:病院や医師などに対してデータやコンサルティング、需要予測などのサービスを行っている
オプタムRx:薬剤給付管理(PBM)
上記の円グラフを見るとオプタムRx(薬剤給付管理)事業がすごく重要な事業とは言えないですが、何となく気になったので趣味で調べてみたいと思います。
今度は薬剤給付管理(PBM)の大手3社の売上高と営業利益の推移を調べてみます。
すべて各企業の年次報告書から数字を抜粋して作成しています。
大手3社とは
・CVSヘルスケア
・シグナグループ
・ユナイテッドヘルス
まずは大手3社の売上高
シグナグループが2019年度から急激に売上高が伸びたのはエクスプレス・スクリプツを債務を合わせて670億ドル(約7兆1100億円)で買収したからです。
ユナイテッドヘルスは業界3位ですが、業界1位のCVSヘルスとの差は年々縮まってきています。
2019年時点ではCVSヘルスの売上高の52.5%しかなかったですが、2022年では58.9%まと迫ってきています。
2023年度は各社の決算発表がまだなので比較できないのが残念です。
次に営業利益の推移を調べてみます。
当然売上高と同じでユナイテッドヘルスが業界3位です。
ただ、ヘルスケア業界はM&Aが活発なので今後M&Aでシェアが大きく変わる可能性は十分あります。
そもそも薬剤給付管理(PBM)がなぜ気になったのかというと…
昨日もチラッと書きましたが、ユナイテッドヘルスの本業である医療保険事業と直結するからです。
薬剤給付管理(PBM)の規模・シェアが大きければ大きいほど、医療保険事業にメリットが大きいです。
それは薬剤給付管理(PBM)は処方箋調剤を給付しているので、製薬会社に対して医薬品を値切きさせることで、医療費の節約になるからです。
保険会社としては契約者に支払う保険金は少ない方がいいに決まっています。
ちなみにCVSヘルスもシグナグループも医療保険は取り扱っていますが、ユナイテッドヘルスと比べると規模は小さいのでシナジー効果も薄いです。
整理すると…
ユナイテッドヘルスは医療保険事業の売上高・営業利益が全体に占める割合が50%を超えているので医療保険だけに目がいきがちですが、薬剤給付管理(PBM)事業もすごく大事な事業ということがわかりました。
引き続き注目していきたいと思います。
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