2022年5月:米個人消費支出(PCE)物価指数

#609
こんにちは、チャーリーです!
昨日のブログ(2022年5月の米個人消費支出(PCE))で5月のアメリカの個人消費のことを書きました。
簡単に言うと、前月比でいうと自動車・部品の消費は大きく落ち込んでいますが、サービスに対する消費が増加したため、全体では前月比0.2%増加していました。
これだけの歴史的な高インフレにも関わらず、消費は伸びているんです!
しかも、個人の貯蓄率も2022年4月の5.2%を上回る5.4%と貯蓄率も伸びているので、全部を使い果たしているわけでもないんです。
そこで今回は物価について書いていきたいと思います。
2022年6月30日に米商務省経済分析局が2022年5月の個人消費支出(PCE)物価指数を発表しました。
米商務省経済分析局はこちら
発表内容
・個人消費支出(PCE)物価指数の総合指数:前年同月比で6.3%上昇
→ 4月の6.3%から横ばい
・変動の激しい食品・エネルギーを除くコア指数:前年同月比で4.7%上昇
→ 3ヵ月連続で縮小
今までの推移を見てみます。
注目すべきは食品・エネルギーを除くコア指数が3ヵ月連続で下落していることです!
2022年6月10日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)の時も書きましたが、FRBが利上げの判断材料にしているのは、今回発表された「個人消費支出(PCE)物価指数」です。
政府が発表している物価指数が2つもあるのでハッキリ言って頭がパニックになる人もいると思います。
まずは「個人消費支出(PCE)物価指数」と「消費者物価指数(CPI)」の2つ違いから整理します。
以前のブログでは間違えて公表元も同じと書いてしまいましたが間違えてました。
公表元は違う政府機関です。
※ 以前のブログも修正しました。
計算範囲を見たらわかりますが、個人消費支出(PCE)物価指数は都市以外の農村地域などの幅広い商品価格まで計算に入れるので、より精緻な数値が出ます。
なのでFRBは利上げの判断材料にしているんです。
※ 数値的には個人消費支出(PCE)物価指数の方が低くなる傾向にあります。
話を本題に戻します。
より精緻に計算されている個人消費支出(PCE)物価指数のコア指数が3ヵ月連続で下落しているのはインフレが落ち着き始めている兆候かもしれません。
長くて真っ暗だったトンネルの先にかすかな光が見えたような状況だと思います。
整理すると…
ちらほらとインフレが収まってきている音が聞こえ始めていると思っているのは勘違いでしょうか??
原油価格、天然ガス価格、金価格、小麦価格、住宅に使う木材価格などはピークと比べると2割~4割くらいは下落しています。
これが一過性ではないことを願うのみです。