日本を代表する企業だから大丈夫!!
#394
こんにちは、チャーリーです!
投資で失敗するパターンの1つとしてあげられるのが、「トヨタだから大丈夫」、少し前だったら「松下だから大丈夫」、「○○は日本を代表する企業だから大丈夫!」という理由だけで投資をすることです。
「鉄は国家なり」というから新日鉄(現日本製鉄)を買っておけば大丈夫というもの同じです。
そんなバナナって思うかもしれませんが、意外とこういう理由で銘柄を選んでいる人は多いです。
古い話で言うと、1987年2月9日にNTTが上場するときに、「あの電電公社だから買った方がいい」と思って何も調べずに、何も知らずに買った人がかなり多かったというイメージです。
今回は「鉄は国家なり」でお馴染みの新日鉄(現日本製鉄)を調べてみたいと思います。
まずは株価推移から
2000年からの株価推移を見ても一目見ただけで全く上がっていないことがわかります。
2000年1月4日:2,340円
2021年10月1日:1,983円
21年9ヵ月の間に15.25%下落しています。
ちなみに日経平均株価h
2000年1月4日:19,002.86円
2021年10月1日:28,771.07円
21年9ヵ月の間に51.40%上昇しています。
次は日本製鉄の業績を調べてみたいと思います。
以下の表はすべて日本製鉄の有価証券報告書から数字を拾って作成しています。
有価証券報告書はこちら
新日本製鐵と住友金属工業が合併してからの業績です。
売上高
ほぼ横ばいです。
純利益
年によってブレ幅が大きく、決して右肩上がりにはなっていません。
キャッシュフロー
キャッシュフローも全く増えていないです。
どっちかというとフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)は右肩下がりに減っています。
この業績の何が問題なのかというと…
2012年度(2012年4月~2013年3月)からの業績というのは、2013年からアベノミクスが始まった年でもあるし、東京オリンピック開催が決定した年でもあって、都心を中心に不動産建設ラッシュになっているにも関わらず(鉄需要は増えている)、業績が上向きになっていないということです!
この投資の考え方の何が一番問題かというと…
「アメリカ株だから大丈夫」
「S&P500に投資していれば大丈夫」
「カリスマ投資家のキャシー・ウッドが運用しているから大丈夫」
「バフェットも投資しているから大丈夫」
と思って、何も調べずに投資することです!
何も調べず、理解せずに投資してしまうと、結局相場に振り回されて損して終わりになるケースが多いです。
整理すると…
今回取り上げた日本製鉄なんか投資するわけないじゃん!
って思う人もいると思いますが、「○○だから大丈夫」戦法は投資をする上で、絶対に避けないといけないことの1つです!
長期投資を実践しようと思ったら自分自身が理解できてないと不可能です。
今みたいに中国恒大集団問題、テーパリング問題、アメリカの債務上限問題など悪いニュースが出てきて株価が下落した時に耐えられないです。
YouTubeやネットでS&P500やアメリカ株に長期投資しておけば大丈夫と言っていたという理由だけで、何も調べずにアメリカ株に投資している人が今後株価がもっと下がった時にどういう行動を取るのかは安易に想像できると思います。