中国版テスラ!! 上海蔚来汽車(NIO)とは…
#124
こんにちは、チャーリーです!
今年はアメリカの電気自動車(EV)メーカーであるテスラの株価上昇が注目を浴びていますが、実はEV業界でテスラより株価上昇率が高い企業があるのはご存じですか??
それが中国の「上海蔚来汽車(NIO)」なんです!
過去1年間の株価推移を比較してみたいと思います。(2020年10月23日時点)
過去1年間に限って比較するとテスラの上昇率を大きく凌駕しています。
今回はこの上海蔚来汽車(NIO)はどんな企業なのかを書いていきます。
NIOは2014年11月に設立されて、2018年9月にニューヨーク証券取引所に上場してます。
NIOとテスラとの違い
一番の違いはバッテリーの充電です!
EV(電気自動車)で最も重要なのはバッテリー(電池)です!
NIO:バッテリー交換システムを採用
テスラ:充電式
テスラの充電式は想像通りなので説明は割愛します。
NIOのバッテリー交換システムは、日本で馴染みがないので想像しにくいと思います。
バッテリーの充電がなくなりそうになったら、充電じゃなく、その名の通りフル充電してあるバッテリーと交換するんです。
イメージはこんな感じです。
この倉庫?みたいな作業場に入ってバッテリー交換をします。
もちろん充電もできます。
なぜ主流がテスラみたいな充電式ではなく、バッテリー交換なのかというと…
その理由がEV(電気自動者車)の一番の弱点なんです!
もしドライブ中にバッテリーの充電が少なくなってしまった時のことを想像してください。
今のガソリン車だと給油時間は1分~2分しかかからないですが、電気自動車の充電時間がかかります。
テスラのホームページに書いてある数字をそのまま書くと…
「スーパーチャージャー設置場所ならどこでも250㎞分を15分で充電できます」
※ フル充電だと約40分くらいかかります。
一方、NIOのバッテリー交換は、たったの3分です!
すでにフル充電してあるバッテリーと交換するので、(フル充電までの所要時間は)3分対40分と圧倒的にNIOの勝ちです。
急いでいる時のこの差はかなり大きいです!
ちなみに、NIOのバッテリー交換はサブスクで、月額1万5000円で交換回数は無制限です。
次にフル充電時の走行距離の比較をします。
NIO:650㎞
テスラ:652㎞
走行距離はほぼ同じ!
最後に肝心のバッテリー交換ステーション数とスーパーチャージャーステーションの数を比較してみます。
NIO:中国国内58都市に131ステーション
テスラ:世界に2000以上のスーパーチャージャーステーション
ステーション数は圧倒的にテスラの方が多いです!
ここで注目しないといけないことは、NIOは中国企業ということです!
中国政府が2035年までに新車販売台数の50%強をEV車(電気自動車)にすると発表しています。
ちなみに2019年時点では、新車販売に占めるEV車はたった5%です。
ステーション数も中国政府のバックアップがあれば、ファーウェイみたいに普及するスピードがめちゃくめや早くなるのが想像に難しくありません。
整理すると…
電気自動車で比較するとNIOはテスラの強力なライバルになり得ると思います。ライバルどころか中国政府の後押しがあるのであっという間にテスラを抜いてしまう思います。
ただ、テスラは過去ブログの(1年間で株価が6倍になったテスラとは…)で書いたように、電気自動車というよりは自動運転システムに力を入れています。
自動運転を実現するためには電気自動車じゃないと実現できないので、電気自動車を作っていると考えた方がわかりやすいかもしれないです。
今回言いたかったのは、電気自動車分野だけを見てテスラ株を買っている人は、今後電気自動車では中国企業に負けるというのを想定しないといけないと思います。
投資する上では企業の中身をちゃんと知らないと失敗する可能性が高くなります…