バフェットがバリュー投資を発揮した事例:コカ・コーラ編②

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こんにちは、チャーリーです!

前回ブログ(バフェットがバリュー投資を発揮した事例:コカ・コーラ編①)でバフェットがコカ・コーラ株をいかに割安の時に買っているかを書きました。

今回は、なぜ1988年にコカ・コーラ株が割安なまま放置されていたのかを書いていきたいと思います。

※ 前提として1987年10月のブラックマンデーの翌年なので全体的に割安になっていましたのでライバル会社と比較してみます。

 

 

コカ・コーラ社と比較するのはペプシコ社です!

ペプシコ社は改めて説明するまでもないと思いますが、ペプシコーラを販売しています。

現在でのペプシコ社の主なブランド

ペプシコーラ、レイズ、ドリトス、トロピカーナジュース、ゲータレード、マウンテンデュー、セブンアップなどです。

 

コカ・コーラ社とペプシコ社の株価比較を見てください。

1985年1月1日に同時に買った場合の上昇率の比較チャートです。

1987年のブラックマンデー後は、2社とも下がっていますが、コカ・コーラ株はずっとペプシコ株の水準を下回っています。

なぜ長い間コカ・コーラ株はペプシコ株を下回っていたのでしょうか??

 

それは、コカ・コーラ社の経営の失敗によるものなんです!

題して、「ニューコーク大失敗事件」です。

※ これは1980年代のマーケティングの代表的な失敗例としてよく紹介されています。

 

 

ニューコーク大失敗事件とは…

ペプシコ社は「ペプシチャレンジ」と称して、自社のペプシコーラの販売シェアを伸ばすために、1974年から1983年にかけて消費者に対して公開味覚テストを繰り返しました。

これは、街頭で中身を教えずにペプシコーラとコカ・コーラのどっちのコーラがおいしいか飲み比べてもらいました。

 

この結果、ペプシコーラの方がおいしいという人が多かったんです!

当然、コカ・コーラ社も黙っていません。コカ・コーラ社も独自調査で消費者に味覚テストを行いました。

しかし、この結果もペプシコーラの方がおいしいという結果になりました。

コカ・コーラ社の経営陣は、「消費者はコカ・コーラの歯切れの良い味よりも、ペプシコーラの甘い味を好んでいる」と判断して、新商品の開発に取り掛かりました。

そこで1985年4月23日に鳴り物入りで発売したのが「ニューコーク」です!

さらにコカ・コーラ社はニューコークを発売すると同時に今までのコカ・コーラの販売を中止にしました。

満を持して投入したニューコークを発売した結果、どうなったかというと…

ニューコークは全く売れないし、旧来のコカ・コーラの販売も中止したことでコカ・コーラファンから抗議が殺到したんです。1日に数千本の抗議電話がかかってきました。

コカ・コーラ社に抗議の電話が殺到している間にペプシコーラの売上が14%も増加した結果、コカ・コーラ社はペプシコ社にシェアを逆転される事態に陥ったんです。

 

コカ・コーラ社は急遽、2ヶ月半後の1985年7月11日に旧来のコカ・コーラと同じ味の「コカ・コーラ・クラッシック」を発売して対処しました。

消費者は今まで慣れ親しんだ味が復活したことを大歓迎して、数か月後にはシェアトップの座を奪還しました。

 

このニューコークの開発費用やその前に多角化を目指して薬品分野、娯楽分野を目指したり、最終的にはコロンビア映画を買収までしたことで、長期負債が8億6700万ドルまで膨らんで経営(株価)の足を引っ張りました。

最終的には、本業(コカ・コーラ販売)に戻りました。

 

こういう経営的な失敗があったのでコカ・コーラ株は不人気銘柄になり、1988年にはPER13.78倍、1989年にPER17.95倍と割安のまま放置されいたところをバフェットが大量に買いにいったんです!

 

 

整理すると…

改めてこうやって調べてみると本当にバフェットはすごいです!

想像しても当時のコカ・コーラ株を買いにいけないです。

例えば、アップルが経営判断のミスでアメリカでのiPhoneのシェアがライバル会社に抜かれた時に、アップル株を買えるかどうか考えるのと同じだと思います。

そう考えると今フェイスブックが反トラスト法や個人情報の取り扱いのことで苦戦していて、株価が上がっていない時に買いにいくのは有りという考えもできます!ちなみにフェイスブックのPERは25.3倍(2021年3月3日現在)です。フェイブックの過去のPERと比べても低い水準です。      

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