テスラに変調の兆し…

#345

こんにちは、チャーリーです!

2020年の1年間で株価が8.2倍(86.05ドル→705.67ドル)になったテスラですが、2021年に入ってからは株価はパッとしていません。

    

 

このテスラに変調の兆しが見え始めてきました。

変調はいい面悪い面と両方あります。

 

まずいい面から書いていきます。

「業績がどんどん良くなっていることです!」

 

前年同期比ですごい伸びていることがわかります。

 

 

2021年第2四半期決算(4月-6月期)では、排出権取引の利益を除いても利益を確保できました。本業だけで利益を確保できたということです!

このように排出権取引を除いても利益を確保できています。

※ 上記データはテスラの四半期報告書から数字を拾って作成しています。

 

 

次は悪い変調です。

「中国市場での販売台数が激減!」

以下のデータは中国の全国乗用車市場情報連合会(CPCA)が毎月発表している「全国乗用車市場分析レポート」から数字を拾って作成しています。

全国乗用車市場分析レポートはこちら

 

まずは、中国市場での乗用車全体の販売台数と新エネルギー車の販売台数から見ていきます。

※ 新エネルギー車とは、EV車、プラグインハイブリッド車のことです。

中国は乗用車の販売台数は伸びていませんが、乗用車販売に占める新エネルギー車の販売台数の比率が少しずつ高くなっていることがわかります。

 

 

次は中国市場でのテスラ車の販売台数です。

2021年7月のテスラ車の販売台数が激減していることがわかります。

前月比だとマイナス69.36%です!

 

この原因は以下ことが考えられます。

・上海で製造された車両がリコールになった

・中国のEV車メーカーと価格競争が激しくなった

・中国当局から安全上の懸念について指摘されている

 

 

簡潔に説明すると…

「上海で製造された車両がリコールになった」について

リコールになった理由(2021年6月26日にテスラからリコールの届け出がありました)

不具合は自動運転の制御システムに関わるもので、一部の条件下で急加速する場合があったとのことです。

 

「中国のEV車メーカーとの価格競争が激しくなった」について

中国で安いEV車がどんどん発売されているので、シェアを奪われています。

低価格EV車「宏光ミニEV」は日本円で約60万円で買えます。

 

「中国当局から安全上の懸念について指摘されている」について

中国政府は、テスラ車のカメラ映像や走行記録、スマホと連携した連絡先などの情報が収集されていて、その一部はアメリカに送信されている可能性があると指摘しています。

その危険性があるので、政府機関や軍事施設、機密情報を扱う国有企業の職員を対象に使用を制限しました。

 

 

整理すると…

テスラの2021年第2四半期決算は絶好調と言ってもいい内容でしたが、テスラは世界最大の自動車市場である中国で販売台数が激減していることがすごく気になります。これが一時的なのか、継続するのかは全くわかりませんが、この事実は認識しておく必要があると思います。

しかも、第2四半期決算は4月-6月期なので、中国のテスラ車の販売が激減した7月は決算には含まれていません。

ただ、中国で製造したテスラ車は中国での販売台数は激減しましたが、欧州向けの輸出が伸びています。

引き続き中国市場での販売台数は注視していきたいと思います。

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