バフェットが受けて立った100万ドルの賭けの行方…
#589
こんにちは、チャーリーです!
私は最近初めて知ったんですが、バフェットが運用に関して賭けをしていたのを知ってますか??
「2008年1月から向こう10年間でヘッジファンドがインデックス(S&P500)にパフォーマンスで勝てるかどうかに100万ドル(約1億円)を賭けた勝負」をしていたんです。
賭けに負けた方が勝者が選んだチャリティーに寄付をするという条件で。
もちろん、バフェットはヘッジファンがインデックス(S&P500)に負ける方に賭けました!
ウォーレン・バフェットは、事あるごとに公の場でヘッジファンドは高い運用手数料を徴収することに加え、投資リターンの一部を成功報酬として受け取とっていることに批判的な発言をしていました。
その批判を受けて、資産運用会社プロテジェ・パートナーズが「非常にうまく運用されているヘッジファンドであれば、長期的なパフォーマンスでインデックス運用を上回ることは可能であり、十分は自信がある」と言ったことで上記の賭けが始まりました。
※ 高い手数料や成功報酬が顧客の利益を侵食されていることに関しては賛同しています。
こうして始まった賭けはどうなったんでしょうか??
「ヘッジファンド」VS「S&P500(市場平均)」
・投資先
バフェット:S&P500
資産運用会社のプロテジェ:ヘッジファンドに投資する5つのファンドに投資
・投資期間
2008年1月~2017年12月末
結果は2017年度のバークシャーハサウェイの「株主への手紙」に書いてあります。
結果を見る前にみなさんはどう思いますか??
ヘッジファンドと言えば、バフェットの言葉を借りると「頭脳とアドレナリンと自信にあふれたエリート集団」なんです。
運用業界でもエリート集団なんです!
もったいぶりましたが、運用結果は以下の通りです。
画像引用元:ウォーレン・バフェットの株主への手紙(2017年度)
2008年はヘッジファンドに投資している5つのファンド全てがS&P500を上回っていますが、これが最初で最後でした。
S&P500は上昇率が私が計算した数値と異なるので、そのまま転記していますが、たぶん配当金込みの上昇率が記載されているんだと思います。
それにしてもこれだけハッキリと差が出るとは思いませんでした!
赤で囲っているところを見ると一目瞭然です。
ヘッジファンドに投資している5つのファンドの年率ベースの平均:2.96%。
S&P500:8.5%。
その差:5.54%
年率ベースで5.54%の差がどれくらい違うのかというと…
100万円を10年間投資したと仮定します。
年率8.5%の場合:2,262,071円
年率2.96%の場合:1,338,736円
その差:923,335円
投資元本100万円に対して、923,335円も差が出てしまうんです。
バフェットはヘッジファンドの運用について、高い手数料に加え、投資リターンの一部を成功報酬として受け取っているので、投資家の最終利益が減ってしまうと言っていますが、私の見方は少し違います。
私の考えでは、手数料のことよりもバフェットが言っている「頭脳とアドレナリンと自信にあふれたエリート集団」の方がより問題だと思っています。
「頭脳とアドレナリンと自信にあふれたエリート集団」を意訳すると、他の投資家を出し抜いて売買できると考えている集団とも言えます。
短期で多額の利益を上げられると自信にあふれた集団とも言えます。
※ そうじゃないとアドレナリンは溢れないです。
結局、エリート集団のヘッジファンドでも自分の能力(相場観)を信じて、短期売買してもうまくいかないということです。
能動的に組み入れ銘柄を入れ替えしない、インデックス(S&P500)には勝てないということ。
整理すると…
今回の記事で何が言いたかったかというと、結局自分の相場観を信じて売ったり買ったりするとうまくいかないということです。
ヘッジファンドのエリート集団より能力が高いと思うのであれば、短期売買で利益を求めてください。本当に一部の天才投資家は儲かりますので。
ただ、私の能力では不可能ですし、そんな労力もかけたくないし、再現性がないことはしたくないので、私は長期投資を実践しています。
インデックス投資みたいに能動的に売買をしないやり方が一番の近道だと信じてやんでないです。