日本マクドナルド、伸び悩む
#729
こんにちは、チャーリーです!
2022年12月10日の日経新聞にこんな記事が載っていました。
画像引用元:日本経済新聞(2022年12月10日朝刊17面)
もちろんこのマクドナルドというのは日本マクドナルドのことです。
米国マクドナルドは依然として絶好調が続いています。
まずは日本マクドナルドと米国マクドナルドの株価比較を見てください。
2007年基準だと日本マクドナルドの株価も上がってはいますが、米国マクドナルドに比べるとだいぶ違います。
この比較チャートもそうですが、これから出てくる純利益・EPS(1株あたりの利益)の表で注目してほしいのは2017年以降です!
2017年以降の株価推移、業績推移を見ると全く違います。
さっそく日米マクドナルドの業績を調べていきます。
以下の表はすべて両社の年次報告書から数字を抜粋して作成しています。
日本マクドナルドはこちら
米国マクドナルドはこちら
純利益から
日本マクドナルド
2017年以降に注目して見てみてください。
ザっとで言うと、横ばいが続いています。
ちなみに2014年2015年に大赤字になっているのは中国の卸業者が賞味期限切れの食肉を卸していたり、工場内がすごく不衛生だったということが報道されたことが原因です。
一時的な悪材料なので今回はスルーします。
米国マクドナルド
日本マクドナルドは2017年以降は横ばいが続いている一方、米国マクドナルドは2021年に過去最高益を更新しています。
次はEPS(1株あたりの利益)
日本マクドナルド
純利益が横ばいということとプラス、自社株買いを全くしていないのでEPS(1株あたりの利益)も横ばいです。
これは当たり前の話です。
米国マクドナルド
米国マクドナルドは純利益も過去最高を更新していますし、自社株買いも行っているのでEPS(1株あたりの利益)の伸びの大きいです。
2017年からのこの違いって何なんでしょうか??
確証はないですが、やっぱり私がいつも言っているように「人口減」なのか「人口増」なのかというのが原因なんでしょうか…
ほぼ同じ商品を販売しているのでそうとしか考えられないですが。
ちなみに2010年からの人口増減は以下の通りです。
※ IMF(国際通貨基金)のデータを抜粋
・日本
1億2759万人(2010年)→ 1億2517万人(2022年)
増減数:242万人減少
・アメリカ
3億974万人(2010年)→ 3億3339万人(2022年)
増減数:2,365万人増加
しかも日本は少子高齢化社会なので、マクドナルドを実際頻繁に食べる人口はこの数字以上に少なくなっています。
私の独断と偏見ですが、65歳以上の方で月に1回以上のペースでマクドナルドを食べている人はあまり多くないと思います。
半年に1回って考えてもかなり少ないかなと…
整理すると…
結局2017年から差が出始めた確固たる理由はわからずじまいですが、私的には人口の増減が一番しっくりくる理由です。
単純に2010年基準だと日本は食べてくれる人が242万人減って、アメリカは2.365万人増えています。
こういう既存産業は特に人口が減ると企業努力しても成長することは難しいと思います。
2017年までは企業努力でカバーしていたけど、それも限界を迎えたということだと思います。
話は逸れますが、人口のこともそうですが、日本人の感覚で投資すると失敗する確率が高くなるので気を付けてください。
少し前だとツイッターが流行っているからツイッター株に投資しようとか、iPhoneは高すぎて買う人が少なくなっているからアップル株はダメだとかそういうことです。