日本は金融緩和を維持!

#594

こんにちは、チャーリーです!

世界中が歴史的な高インフレを鎮火させるために利上げに踏み切っている中、2022年6月17日に日銀は金融緩和を維持することを決定しました。

 

6月17日の日銀の金融政策決定会合で決定した内容

・短期金利:日本銀行当座預金のうち、政策金利残高は今まで通りマイナス0.1%の金利を適用する。

・長期金利:10年物国債の利回りがゼロ%程度で推移するように、上限を設けず必要な金額の長期国債の買い入れを行う。

・ETFは年間約12兆円、J-REITは年間約1800億円を上限に必要に応じて買い入れを行う。

 

このままでは主要国の中で日本だけが利上げをせず、金融緩和を継続することになりそうです。

欧州中央銀行(ECB)も2022年7月に利上げを行うと宣言しているし…

 

今回の金融政策決定会合後の記者会見で日銀の黒田総裁の発言で注目すべきことがあります。

それは「為替をターゲットに金融政策を運営することはない」と言ったことです!!

急速にドル高円安になっている為替相場を是正することを目的に金融政策の変更はしないと!

 

 

なぜ日本だけ金融緩和を維持せざるを得ないんでしょうか??

世界の主要国と比べると日本だけインフレ率が相対的に低いというものあります。

ただ、決定的に違うことは「コロナ前の水準にGDPが回復しているかどうか」だと思います。

経済状況が回復しているかどうかと置き換えてください。

 

そこで日本、アメリカ、ユーロ圏(19ヵ国)のコロナ前の2019年からのGDPを調べてみたいと思います。

以下の表はすべて各国のオフィシャルなホームページから数字を抜粋して作成しています。

日本:内閣府ホームページ

アメリカ:米商務省経済分析局

ユーロ圏:欧州委員会統計局

 

まずは日本から

  

具体的な数字は後述しますが、ここではコロナ前と比べてGDPが増加しているのか?、それとも減少しているのか?に注目してください。

 

次はアメリカ

日本と比べてどうですか??

言うまでもなく一目瞭然ですよね!

 

最後はユーロ圏(19ヵ国)

 

ユーロ圏(19ヵ国)だけ2019年1-3月のGDPが調べても出てこなかったです。

コロナ前のピークと比べてどうですか??

 

これが日本が利上げを行えない理由なんです。

日本だけ経済が回復していないので、金融緩和を続けざるを得ないんです。

悲しいですが…

 

最後にGDPの実際の数値を記載して終わりにします。

・日本

 コロナ前のピークから3.39%減少

・アメリカ

 コロナ前のピークより13.5%増加

・ユーロ圏(19ヵ国)

 コロナ前のピークより6.10%増加

 

 

整理すると…

やっぱりこうやってGDPを調べると日本だけ金融緩和を続けざるを得ない理由がよくわかります。

そりゃー日本の株価が上がらないのも納得です。

こういう経済状況だからこそ金融緩和を維持して、且つ「為替をターゲットに金融政策を運営することはない」ということになるんだと思います。

それにしても金融緩和を継続しているのに2%のインフレにしかならず、主要国と比べると全く物価が上がらないのは喜んでいいのか…悲しむべきなのか…

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