株価が低迷している企業を調べてみる
#391
こんにちは、チャーリーです!
今回は株価が低迷している企業はどうなのかを逆説的に検証していきたいと思います。
その銘柄は「メーシーズ」です!
メーシーズはどんな企業かというと…
アメリカの老舗百貨店です。
参加ブランドにはメーシーズの他、ブルーミングデールズ、ブルーマーキュリーがあります。
メーシーズ
※ アメリカの老舗百貨店
ブルーミングデールズ
※ アメリカンの百貨店
ブルーマーキュリー
※ 高級コスメ・スキンケア用品を販売しています。
まずはいつも通り、株価推移を見てみます。
2000年1月3日基準
2000年1月3日:25.19ドル
2021年9月27日:24.32ドル
21年9ヵ月で株価が3.45%下落しています。
そもそもなぜこの銘柄を選んだかというと、私が証券マン時代の2016年後半から2018年にかけて、アマゾンをお客さまに提案するときに比較対象として使っていた銘柄だからです。
その時、使っていた比較チャートがこれです。
2015年までは、百貨店(メーシーズ)もネット通販(アマゾン)もほぼ同じ値動きをしていますが、2015年中旬から“これぞ二極化”と言える値動きに変わっています。
実際、百貨店で買い物するよりも、徐々にネットで買い物し始めた人が多くなってきたタイミングです。
このようにその後も低迷し続けていたのを知っていたので今回取り上げてみました。
さっそく業績を調べてみたいと思います。
以下の表はすべてメーシーズの年次報告書から数字を拾って作成しています。
年次報告書はこちら
売上高
株価とほぼ同様、売上高を見ても2014年で売上高がピークアウトしています。
純利益
純利益を見ると株価が上がっていない理由が一目瞭然でわかります!
2020年度のコロナの影響は除いても、1999年の純利益と2019年の純利益を比べても1999年の方が純利益が多いです。
キャッシュフローを見てみます。
※ フリーキャッシュフローの数字だけ載せています。
キャッシュフローも当たり前と言ったら当たり前ですけど、2014年をピークにどんどん減ってきています。
それに伴ってフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)もどんどん少なくなっていっています。
最後に配当金の推移を調べてみます。
そもそもフリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)がアップルやS&Pグローバルみたいに潤沢にあるわけではないので、2017年以降、増配できていません。
こうやって業績を調べると、いくら株価が安くなったからといってもなかなか触手が伸びません。
バフェットやバフェットの師匠であるベンジャミングレアムみたいにシケモク投資ができるんなら話は別ですが、私には1000%不可能です。
シケモク投資とは…
シケモクはタバコの吸殻のことを言いますが、みんなが吸い終わった吸殻でも火をつければ最後の一吸いができることからそう呼ばれています。
意訳すると…
みんなが見向きもしないような倒産寸前のボロ会社でも、企業価値(その企業の資産)よりも大きく株価が売られて下がっている状態の時に投資すれば、その会社の本来の資産価値までは株価は戻ってくるという投資手法です。
整理すると…
やっぱりというか当然ですけど、業績が低迷している企業の株価は業績と連動して低迷していました。
業績を見ずに投資してしまうと、過去の株価と比較して安くなったから買おう(投資しよう)と考えてしまいます。またある程度までは戻ってくるだろうと考えて…
その考えが間違っていると気付いていただけたら幸いです!