2023年3月期 本決算発表:キッコーマン
#821
こんにちは、チャーリーです!
前にも少し触れたことがありますが、投資セミナーを開催した時に「人口(消費)と株価の連動性」の話を必ずしますが、いろいろ例を出したあと最後にキッコーマンの話をしています。
このキッコーマンの話がダメ押しとなって一気に理解・納得していただく方がめちゃくちゃ多いです!
そのキッコーマンが2023年4月27日に2023年3月期の本決算の発表を行いましたので調べていきたいと思います。
まずはキッコーマンの株価推移から
株価なのでデコボコは必ずありますが、右肩上がり基調をずっと続けています。
それではキッコーマンの業績を調べていきます。
以下の表はすべてキッコーマンの決算短信から数字を抜粋して作成しています。
決算短信はこちら
純利益
数字がごちゃごちゃすしていますが、もっとごちゃごちゃしていたので2003年~2008年までは省きました。
あとで理由を書きますが、2014年3月末まではあんまり重要ではありません。
EPS(1株あたりの利益)
純利益もEPS(1株あたりの利益)も過去最高を更新しています。
キッコーマンは2024年3月期の予想を公表しています。
※ アナリストが行った予想ではなく、キッコーマン自身が行っている予想です。
その予想は若干ですが、純利益もEPSも増益予想になっています。
EPSも純利益同様、2014年3月末まではあんまり重要ではないです。
これだけだと冒頭で書いたように「人口(消費)と株価の連動性」がピンとこないと思います。
「人口(消費)と株価の連動性」については国内外の売上高を見ると一目瞭然です!
2009年以前は比較できる正確なデータが入手できないので2009年3月期以降からしか載せられていません。
表を見ると一目瞭然だと思います。
2014年3月期に海外での売上高が国内売上高を上回って以来、海外売上高は年々伸び続けています。
2014年3月期以前は海外もそんなに伸びていません。
2014年くらいから海外市場へのマーケテイング活動が功を奏してきたんだと思います。
青色の国内売上高は2009年から横ばいで推移しています。
この差は人口が大きく関係しています。
海外=人口が増え続けている
国内=人口が増えていない(減っている)
どれだけ企業努力しても消費者の数が減ってしまっては売上高は伸びません。
国連予測だと2086年まで世界人口は増え続けるので、今後も海外売上高は伸び続ける可能性が高いと思います。
最後に国内外の事業利益を見てください。
※ 営業利益だと思ってください。
2023年3月期は売上高よりももっと国内外の差が大きいです。
海外は歴史的に緩やかなインフレが続いているので値上げへの心理抵抗があんまりありません。
賃金も上がっていますし。
間違いなく日本人よりは抵抗感はないです。
値上げへの心理的抵抗感が少ないことと、キッコーマンは海外で「KIKKOMAN」ブランドを確立しているので値上げしても消費者は離れていかないんです。
整理すると…
キッコーマンは絶好調まではいかないですが堅調な業績内容でした。
人口と株価の連動性は単純すぎて多くの人が見落としがちになりますが、純利益(EPS)と株価が連動するので人口(消費量)は切っても切れない要素なんです。
キッコーマンが良い例だと思うので是非参考にしてください。