ついに調査のメスが入った…名ばかりESG

#361

こんにちは、チャーリーです!

2021年8月26日のドイツのフランクフルト証券取引所で一種の事件が起きました。

それは、ドイツ銀行グループの資産運用大手であるDWSの株価が前日比で13.66%も下落したんです。

 

DWSの株価

8月25日:41.72ユーロ

8月26日:36.02ユーロ

下落率13.66%

 

なぜ1日で13.66%も下落したかというと…

「ESG投資の取り組みが実態よりも膨張されている」との内部告発があり、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)と、米証券取引委員会(SEC)米連邦検察当局が調査に入ったとの報道があったからです。

 

DWSに関しては調査に入っただけなので、実際のところはどうなのかはわかりませんが、うわべだけ環境に配慮しているかのように取り繕うことを「グリーンウォッシング」というらしいです。

 

DWSがどれくらいESG運用をしているのかというと

※ DWSの年次報告書から数字を拾って作成しています。

 

他の運用会社がどれくらいの比率でESG運用をしているのかは、わかりませんが、私の肌感覚だけで言うと、ESG比率がかなり高いように感じます。

 

参考になるのは、世界全体のESG投資額が35.3兆ドル(約3900兆円)で世界の投資マネー全体の4割に達します。

それと比べるとやっぱりESG比率がかなり高いです!

「ESG投資の取り組みが実態よりも膨張されている」と内部告発されましたが、膨張されていると思われても仕方がないようなESG運用比率です。

 

 

この名ばかりESG問題はDWSだけの問題じゃないんです。

2020年12月、金融庁総合政策局の幹部が、日本国内の資産運用大手であるアセットマネジメントOneの幹部に詰め寄りました。

設定時に4000億円近く資金を集めた大ヒット商品のグローバルESGハイクオリティ成長株式ファンドもどういう観点でESGと言えるのかがわかりづらいとして説明を求めたんです。

 

今はESGと商品名に付けば、販売する営業サイドも販売しやすく、買い付ける投資家も電気自動車への流れなどがあるので、比較的安易に購入してしまうので、金融庁もアメリカ当局もドイツ当局も投資家保護のために調査しているというわけです。

 

 

そもそもESG自体がテーマ型ファンドなので、ESGを理由に投資していること自体が投資で失敗してしまう大きな落とし穴です!

うがった見方かもしれませんが、運用会社や金融機関にとっては、ESGは金の成る木(手数料がガッポリ取れる)くらいにしか思っていないかもしれないです…悲

 

 

整理すると…

世界的に金融当局が投資家保護のために本格的に調査に乗り出すと、投資マネーが一気に引き上げる可能性があります。流行りという理由だけで巨額の資金が集まっていたので、引き上げるのもかなり早いと思います。

こういうことにも振り回されないように気を付けるのも長期投資を実現する1つの方法です。

旬なもの、流行っているものには乗らない!

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