中東のシリコンバレー②
#83
こんにちは、チャーリーです!
前回ブログ(中東のシリコンバレー①)では、イスラエルが開発した技術を列挙してイスラエルのすごさを書きましたが、今回は、なぜイスラエルがこんなにスタートアップ企業を輩出できているのか??を書いていきます。
これには大きく2つの理由があります。
・イスラエル政府主導によるヨズマプログラム
・18歳からの皆兵制
1つ目のイスラエル政府主導によるヨズマプログラム
ヨズマプログラムとは、1993年に政府主導による民間VC(ベンチャーキャピタル)育成プログラムのこと。
イスラエル政府は民間のVCを育成することが産業を発展させる近道だと考えて、ハイリスク研究開発への投資が可能で、国際市場へのアクセスを有する海外の民間VCを誘致することにしました。
このプログラムでは政府が1億ドルを出資して、その内8割を民間のVCに投資して、残りの2割を直接スタートアップ企業に投資しました。
しかもその投資が成功した際には、政府保有分を民間VCが安く買い取れるようにしたり、海外からの投資に対して税優遇の制度を作ったりして、実績のある多くの外国VCを誘致することに成功しました。
2つ目の18歳からの皆兵制
イスラエルでは18歳から男性3年、女性2年の徴兵制度があります。
高校を卒業するときに、全国から数学・物理分野で最優秀な人材が軍の研究開発部門へ配属されます。
最先端技術を持つ軍事技術を持つ研究開発部門での訓練を受けた人材が、徴兵後に身に着けた最先端技術を応用してスタートアップ企業を立ち上げています。
整理すると…
イスラエルは徴兵制度で身に着けた最先端技術を応用してスタートアップ企業を立ち上げて、その資金については、外国VCを通じて外国資金をうまく誘致して、上記しているような新しい技術を世の中に送り出しているので「中東のシリコンバレー」と呼ばれるようになりました。
ちなみにイスラエルのスタートアップ企業は、ゼロから立ち上げた企業をそのまま大企業にまで育てるという考えよりは、途中で他国の企業に買収してもらって株式を手放すことが一般的らしいです。