銀行 VS 証券: 投資信託の運用成績
#648
こんにちは、チャーリーです!
昨日のブログ(大手金融機関の投資信託の運用実績を比較)を書き終わったあとに、ふと思ったことがあります。
自称運用のプロと豪語している証券会社と銀行ではどちらの顧客が儲かっているのか比較してみたいと思います。
ただ比較してもおもしろくないので、系列会社で比較してみます。
比較するのは以下の3メガです。
「三菱UFJ銀行」VS「三菱UFJモルガン・スタンレー証券」
「三井住友銀行」VS「SMBC日興証券」
「みずほ銀行」VS「みずほ証券」
果たして同じグループの金融機関で差はあるんでしょうか??
みなさんはどっちが運用成績がいいと思いますか??
さっそく比較してみます。
以下の表は各金融機関が公表している「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」から数字を抜粋して作成しています。
2022年3月末時点で投資信託の運用がプラスになっている顧客比率から見てみます。
まずは三菱から
えっ!??
銀行の方が投信の運用でプラスになっている顧客比率が高いです。
次は三井住友
ちょっと待って…
またしても銀行の方が高いです。
最後はみずほ
銀行が全勝、証券が全敗でした。
自称運用のプロが全敗って…
証券マンは銀行員よりも運用に関する知識が高く・運用アドバイスも優れていると思っているにも関わらずです。
※ あくまで証券サイドが勝手に思っていることですが…
なぜこんな結果になったのか原因を探してみたいと思います。
考えられる原因は「保有期間の長さ」です。
投信はもともと中長期で保有することが前提で作られているということもあるし、一般的には保有期間が長ければ長いほど運用はうまくいきやすいです。
以下の画像はすべて各金融機関が公表している「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」から引用しています。
三菱から
具体的な数字は表記されていませんが、「銀行が5年強」で「証券が4年弱」です。
銀行の方が保有期間が長いです。
次は三井住友
三井住友の銀行も証券も三菱と同じような保有期間です。
最後はみずほ
わかりにくいかもしれませんが、グラフの下に書いてある「BK=銀行」、「SC=証券」を見てください。
みずほだけは証券の方が保有期間が長いです。
※ 「FG=グループ全体」、「TB=信託銀行」
三菱と三井住友は投信の保有期間が明らかに銀行の方が長いので、プラスになっている顧客比率が高いのは納得です。
ただ、みずほは証券の方が保有期間が長いのに、プラスになっている顧客比率が少ないのは解せません。
そうなると、うがった見方になりますが、みずほ証券はダメな商品を長く持っているだけということになります。
みずほ証券の関係者が見たら怒られそうですが…汗
それともリスクの取り方が下手っぴなのか…
でも事実として、みずほ証券で投信を保有している顧客が一番プラスになっていないんです。
これは紛れもない事実です。
整理すると…
今回調べた結果だと投信は証券会社より銀行で買った方が損になりにくいということがわかりました。
理由は保有期間が長いということが考えられます。
あとは、銀行員の方がリスク管理がうまいんだと思います。
元証券マンとしては残念な結果になってしまいましたが、これを反面教師にして活かしていきたいと思います。