棚卸資産(在庫)が減ってきた
#788
こんにちは、チャーリーです!
昨日のブログ(2022年12月-2023年2月期 決算発表:コストコ)の最後にコストコの棚卸資産(在庫)が減ったとサラッと書きました。
在庫が減るというのはすごくいいことなんです!
まずは棚卸資産(在庫)の推移を見てください。
以下の表はすべて各社の四半期報告書から数字を抜粋して作成しています。
コストコの四半期報告書はこちら
ウォルマートの四半期報告書はこちら
これが時期的なものなのかどうなのかはわかりませんが、在庫が減っていることは間違いありません。
コストコだけではわかりづらいので同業他社のウォルマートの在庫も調べてみたいと思います。
同業他社のウォルマートの在庫も同じく減っています。
これはスーパーマーケット業界として在庫が減ってきているのかもしれません。
次にアメリカの消費者物価指数を見てください。
在庫が増え始めたタイミングと物価上昇が始まったタイミングはほんのちょっとズレがありますが、ほぼ一致していることがわかります。
ということは、アメリカの消費者物価(CPI)がピークアウトしてきていることを考えると在庫もピークアウトしたと言ってもいいのか…
そもそも在庫が積み上がったら何がいけないのかを整理します。
大前提にあるのは「過剰在庫=売れ残り」ということです。
・在庫を減らすために値下げしたり、廃棄したりして収益が悪化する。
・商品価値が下がる
・在庫管理コストが増える
・キャッシュフローが減少する
過剰在庫が積み上がっていくとこのようにいいことがないんです。
上記の過剰在庫のデメリットの中で「キャッシュフローが減少する」というのがイメージがわきにくいと思うので補足します。
こう考えてみてください。
過剰在庫が積み上がっているということは、商品を仕入れたけど、売れ残っている状態です。
売れ残っているということは、当たり前ですが、商品が売れていないということなので販売代金が入ってきていない状態です。
販売代金が入ってこないのでキャッシュフローが減少します。
このように過剰在庫を抱えている時と、過剰在庫を抱えていない時とではキャッシュの出入りが大きく変わってきてしまいます。
コストコもそうですが、アメリカのスーパーマーケット業界の在庫が減ってきているのでスーパーマーケット業界の冬の時代がやっと終わりを迎えつつあるということだと思います。
※ コストコとウォルマートしか調べてないので業界全体かどうかは定かではありませんが…
整理すると…
在庫が減少してきているので、今後はコストコの収益の伸びやすくなる可能性があります。
それは過剰在庫を抱えている時のデメリットがなくなるからです。
コストコは歴史的インフレ時に過剰在庫を抱えながらも堅調な業績でしたが、その業績は本調子ではなかったというだと思います。
そう考えると末恐ろしいです…
インフレも少しずつ落ち着いてきているので今後のさらなる成長に期待したいと思います。