機関投資家の投資動向に変化が出てきた!?

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こんにちは、チャーリーです!
今年に入ってから長期金利(10年国債の利回り)上昇による株価下落が目立つようになってきました。それに伴って、機関投資家の投資動向に変化が出てきているのでチェックしてみたいと思います。
機関投資家とは…
個人投資家から預かった巨額の資金を運用する法人のこと。
例えば、銀行、保険会社、投資信託、ヘッジファンド、年金基金などです。
どういう変化が起きているかというと…
機関投資家の業種別の投資比率を表にしたものです。
データ引用元:米金融調査会社ホエール・ウィズダム
これを見ると金利上昇に備えて、「金融株買い・ハイテク株売り」が鮮明になっているのがわかります。
金融業界は、顧客から預かったお金をローンとして貸し出したり、有価証券で運用したりしているので、預金金利と貸出金利の差額(利ざや)が利益の源泉になります。
長期金利が上昇すると貸出金利も上昇するので利ざやが多く取れるので、金利上昇の恩恵を受ける業界と言われています。
過去の金利上昇局面で株価がどうなっているのかを調べてみたいと思います。
金融株は「JPモルガン・チェース」、ハイテク株は「アマゾン」で検証してみたいと思います。
2015年12月にFRB(中央銀行)が9年半ぶりの利上げを実施したので2015年1月からの株価推移を見てみます。
JPモルガン・チェース
アマゾン
この2銘柄を見てどう思いましたか??
私は「本当に金融株もハイテク株も利上げ・利下げに関係ある??」と思いました。
2015年~2018年までの利上げ局面でもアマゾン株は上昇基調をたどっていますし、2019年からの利下げ局面でもJPモルガン・チェース株は上昇しています!
すごく短期的な値動きは影響があるんだと思いますが、こうやって見ると「わざわざ運用を見直す必要ある??」と思ってしまいます。
しかもアマゾンはGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)の中では断トツにPERが高い銘柄なんです。
※ PERが高い銘柄は金利上昇局面では売られやすいと言われています。
PER とは、株価が利益の何倍まで買われているか見る指標です。数字が高いほど買われ過ぎていて割高ということになります。
ちなみに、2021年5月24日現在のGAFAMのPERを書きます。
アルファベット(グーグル):29.86倍
アップル:28.52倍
フェイスブック:27.81倍
アマゾン:61.75倍
マイクロソフト:34.13倍
アマゾン以外の銘柄はハイテク株ではない銘柄と比べてもPERは低いです。
例えばNYダウの構成銘柄でいうと…
ウォルトディズニー:赤字のため算出できず。2020年7月時点では51.1倍。
ジョンソンエンドジョンソン:30.13倍
コカ・コーラ:32.83倍
マクドナルド:33.72倍
ナイキ:63.28倍
ビザ:54.84倍
これを見ると突出して割高になっているわけではないので、金利上昇局面でもGAFAMは保有したままでいいと思います。
テスラ株はPERが611.13倍と非常に高いので、こういう銘柄は話が別です。
整理すると…
結局、短期売買目的で株を買うと金利上昇などを気にして立ち回らないといけなくなりますが、今回の検証結果を見る限り、長期投資だと関係ないと言ってもいいと思います。
長期投資家にしても短期投資家にしても、周りの投資家動向に惑わされず、自分の信じた道を突き進むことが大事です!