日銀は利上げを考えていない

#479

こんにちは、チャーリーです!

2022年1月18日に日銀の金融政策決定会合後に黒田総裁が記者会見で話した内容が興味深い内容だったので取り上げてみたいと思います。

 

興味深いと感じた内容は、「利上げを議論していることは全くない。物価が2%に向けて着実に上昇している状況にはない。-中略- 現在の緩和的な金融政策を変更するとは全く考えていないし、議論もしていない」と述べたことです。

 

日銀の黒田総裁は上記のように述べましたが、他の中央銀行とは金融政策に違いが出てきています。

アメリカは2022年3月に利上げする可能性が高く、2022年に年3~4回のペースで利上げを行うと予想されています。

ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁は2021年12月16日の記者会見で「以前にも述べたように、2022年に利上げする可能性は極めて低い。これは変わっていない」と述べています。

ただ、市場関係者はアメリカのFRBが2022年3月に0.25%利上げをするとの見通しが、ECB(欧州中央銀行)の利上げ時期にも影響して2022年10月に0.1%の利上げを行うと予想しているみたいです。

 

 

日銀はなぜ利上げを全く考えてもないし、議論すらしてないんでしょうか??

その理由は以下の通りです。

黒田総裁の会見で「資源価格の上昇を主因とする物価上昇は2008年が典型的で、一時的なことが多い」とも語っています。

 

ここで原油価格の推移を調べてみたいと思います。

 

たしかに原油価格の上昇は一時的で終わっています。

 

次は日本のインフレ率の推移を見てみます。

インフレ率(物価上昇率)を見ても2008年に1.4%をつけた後は、下がっているので一時的と見えなくもないです。

2014年は消費税が5%→8%に増税になった年です。

1997年以来となる17年ぶりの消費増税でした。

 

ただ、この時期は特殊時期なので、2008年の相場を引き合いに出してもいいのかという疑問は残ります。

2008年と言えばリーマンショックが起きた年なので、2009年から物価が下がるのは当たり前のような気がしないでもないです。

 

まぁどんな理由であれ、日本のインフレ率とアメリカ、欧州のインフレ率はかなり乖離があることは事実なので、日本が利上げできる状況ではないことは間違いないと思います。

日本の2021年11月の消費者物価指数(以下:CPI)は前年同期比0.6%しか上昇していません。

画像引用元:総務省統計局のホームページ

アメリカ:2021年12月CPIは前年同期比7.0%上昇

→ 1982年6月ぶりとなる39年6ヵ月ぶりの伸び。

EU:2021年12月CPIは前年同期比5.0%上昇

→ 過去最高の伸び率

 

こうやって比べると全く物価上昇率が違うことがわかります。

株式相場のことを言うと…

歴史的に見て、日本が利上げをしない限り弱気になる必要はないです!

過去の事例だとアメリカ、欧州、日本がすべて利上げを行ったらバルブが崩壊しています。

 

ただ、日銀の黒田総裁のコメントを額面通り受け取ると、日本の利上げはまだまだだいぶ先のことになりそうです。

 

 

整理すると…

物価が上がってきているとは言っても、日本と欧米では物価の上がり方が全く違います。

日銀の黒田総裁が言っているように、物価上昇率が安定的に2%を維持できるようになるまでは利上げをできる状況ではありません。

日銀の見通しだと2023年の物価上昇率は1.1%なので、日本の利上げ問題は全く気にする必要はないです。

変に弱気になって市場から退出しないようにしましょう。

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