インデックスファンド保有者に訪れる試練

#606
こんにちは、チャーリーです!
ちょっと前に友人と話している時に面白い話を聞きました。
その話を聞いた1ヶ月後くらいにネットでも似たようなことを書いている人がいたので紹介します。
それは
「S&P500のインデックスファンドに投資しているけど、今の相場状況でも基準価格はほとんど下がっていないんだよね」
ネットに書かれてあったのは
「今年に入ってからS&P500インデックスファンドに投資して、評価利益が出ている」
2つとも私からすると似たようなことを言っています。
この相場状況で「S&P500インデックスが下がってない??」、「評価利益が出ている??」って不思議に思っている人もいると思います。
調べてみたいと思います。
S&P500のインデックスファンで人気な商品は以下の2つです。
・SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
・eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
値動きは当然同じですが、念のため2つ商品の基準価格の推移を見てみます。
たしかにほぼ下がっていないです。
同じ時期のS&P500:20.32%下落
同じS&P500に投資しているはずなのになんで、インデックスファンドは3.9%しか下がっていないのに、本体のS&P500は20.32%も下がっているんだと思いますか??
ただ単純に年初からほぼ下がっていない状態を見て「やっぱりS&P500インデックスファンドは最強じゃん!」と思った人は、これから来年の頭にかけてかなり嫌な思いをすると思います。
覚悟しておいてください!
インデックスファンドがあんまり下がっていない理由は「円安だから」という理由に過ぎません!
20.32%下がっているS&P500はドル建てなので、ドルベースでの下落率(為替変動加味してない)。
インデックスファンドは円建て商品なので、為替変動込みの下落率。
次になぜ「やっぱりS&P500インデックスファンドは最強じゃん!」と思った人は、これから来年の頭にかけてかなり嫌な思いをする可能性があるのかというと…
インフレが収まったと仮定します。
インフレが収まったのに、金利水準を高く維持し続けると景気が悪くなるので、今度は利下げを検討するようになります。
利下げを検討するようになると、株価は上昇しやすくなりますが、為替はドル安円高になってしまいます。
よーく想像してみてください。
株価が上がっているのに為替が円高になるので、インデックスファンドの基準価格は株価上昇ほど上がらないことがわかると思います。
株価が上がっているのに、自分の持っている商品(インデックスファンド)だけ基準価格が上がらなかった時どう思いますか??
ちゃんと理解していない人は「上がらないインデックスファンドを持ち続けるよりも、上がっている他の商品に切り替えた方がマシだ」と考えるようになるかもしれません。
もしそうなると、どういう結末を迎えるかは言わなくてもわかると思います。
今理由もわからず、インデックスファンドの下落率が低いから「やっぱりS&P500インデックスファンドは最強じゃん!」って思って人は、為替が円高になり始めた時はかなりの試練だと思います。
「長期投資を実現したいのならば」、「資産を築きたいのであれば」ちゃんと理解して投資をしないと、辛抱しきれず、どんどんお金が溶けてなくなってしまいます。
整理すると…
商品性をちゃんと理解して投資しないと本当にお金が溶けてなくなってしまいます。
今回はインデックスファンドを例に書きましたが、個別銘柄でも全く同じことが言えます。
投資しようとしている企業の事業内容をちゃんと理解していないと右往左往するだけして、気が付いたら氷のように溶けてなくなります。
今回書いたような円安のおかげで運用がうまくいっているように見えるのは、もちろんインデックスファンドだけではありません。
すべての投資信託に言えることです!
気を付けましょう。