利上げと大暴落の関係性
#531
こんにちは、チャーリーです!
前回、前々回と利上げのことを書いてきました。
過去2回のブログで検証してきた結果、何がわかったかというと…
・利上げを行うと、例外なく一時的には株価が下がる。
・1回の利上げ幅が0.5%以上でなければ利上げ期間中であっても株価への影響は気にしなくてもいい。
・利上げ回数、合計利上げ幅、利上げ期間の長さは株価への影響度が薄い。
詳細は以下を参照してください。
過去2回のブログで検証してみると、利上げしても株価への影響はさほど大きくないように感じます。
長期投資家にとっては気にする必要がないくらいのことでしたが、今回のブログでは「じゃーなぜ投資家は利上げを嫌がるのか??」について書いていきたいと思います。
→ 一時的に株価が下がるというのは今回は無視します。
実はタイトルに書きましたが、一番怖いことは「利上げと大暴落との関係性」なんです!
この関係性は切っても切れません。
百聞は一見に如かずなので、過去の大暴落時の株価推移を見てください。
オレンジ〇:アメリカの利上げ開始
青〇:欧州の利上げ開始
赤◯:日本の利上げ開始
1972年1月~1975年12月末
1977年1月~1980年5月末
1987年1月~1990年12月末
下落率は1987年10月のブラックマンデー時ではありません。
ブラックマンデーの下落は省いています。
1999年1月~2003年6月末
2004年1月~2009年5月
この過去の暴落から言えることは、「日本が利上げを行った翌年から大暴落が始まっている」ということです。
もっというと、日本が利上げを行わなかったら歴史的大暴落は起きていないということです!
過去の大暴落時の共通点をまとめてみます。
・日本が利上げを行った翌年から大暴落が始まっている
・日本の利上げが常に最後
・アメリカが利上げを行っても、日本が利上げを行わなかったら大暴落は起きていない
3つ目の「アメリカが利上げを行っても、日本が利上げを行わなかったら大暴落は起きていない」はなぜ言えるかというと…
これに当てはまるケースが2つあります。
・アメリカが1994年2月から利上げを始めた時
・アメリカが2015年12月から利上げを始めた時
この2つのケースは日本が利上げを行っていないので歴史的大暴落は起きていません。
日本の経済状況が利上げができる環境下ではなかったんです。
そもそもなぜ、「アメリカ」、「欧州」、「日本」の利上げが注目されるのか??
これは経済的にも大国なので影響力があるということはもちろんですが、世界三大市場があるからです。
ニューヨーク市場、ロンドン市場、東京市場。
※ 近年は香港市場も大きくなってきています。
結局何が言いたいかというと…
過去の例に当てはめると、日本が利上げを行わなければ大丈夫と言うことです!
低金利がバブル的な株高を作り上げていることを考えれば、三大市場の1つでも低金利で資金が調達できれば、バブル的な株高が維持できるということです。
利上げによって金利が上がると、資金調達コストが上がるので株などのリスク商品に向かう資金量が減ってしまうのでバブルが弾けてしまうという構図だと思います。
整理すると…
今回書いたことが今後も当てはまるかどうかはわかりませんが、覚えておいて損はない事例だと思います。
現在で考えると、日本だけ利上げを行う雰囲気すらありません。
アメリカが利上げを開始していた中、日本(日銀)だけ国債を無制限に買い取ることを継続しています(継続することを決定しました)。
欧州も利上げは行っていませんが、量的緩和の終了に向けてテーパリングを始めています。時期はわかりませんが、利上げも視野に入れた政策運営に変わってきていることはたしなです。
このことを考えると相場に対して無駄に弱気になる必要はないと思います。