なぜアメリカの消費は衰えないのか??

#607

ここ最近のブログでアメリカの消費が歴史的な高インフレにも関わらず、伸びているというのをいくつか書きました。

マスターカードの調査レポートでも、コストコの実際の売上高を見てもアメリカの消費はインフレなんかどこ吹く風という感じで伸びていました。

 

今回はなぜ歴史的な高インフレなのにアメリカの消費が伸び続けているのかを書いていきたいと思います。

ズバリ言います!(細木数子じゃないけど)

 

アメリカの消費が旺盛な理由は「家計が大量の現金を持っているから」です!

まずは家計が保有している現金の保有残高の推移を見てください。

画像引用元:ウォールストリートジャーナル

 

この棒グラフを見ただけでも家計が過去最高額の現金を保有していることがわかります。

次は具体的な数字を見てください。

2019年から現金残高を調べてます。

2022年1-3月には17兆9280億ドルも現金が積み上がっています。

2019年1-3月比:47.64%増加

2020年1-3月比:30.89%増加

2021年1-3月比:7.46%増加

 

そもそもなんでこんなに現金残高が増えたんでしょうか??

ヒントとなるのはコロナです!

 

ここでもう一度上記の棒グラフを見てください。

2015年から2019年末までの増加と、2020年以降の増加では明らかに増え方が違います。

2015年~2019年末:27.44%増加

2020年~2022年3月末:40.02%増加

5年間と2年3ヵ月の増加率の比較なのに、コロナ以降の方が増え方が格段に増えています。

 

このことから言えることは…

コロナ禍で数回にわたって政府が現金給付を行ったことや、コロナの影響で旅行などへの出費が大きく減ったことで現金残高が大きく増えたんだと思います。

 

鋭い人からすると「それって結局、ビルゲイツなどの超富裕層の残高が増えただけでしょ??」って思うかもしれません。

 

それがなんと…

当然、上位10%の富裕層の残高は増えました。

ただ、下位半分の人も増えているんです!

上位10%の富裕層:32%増加

下位半分の人:45%増加

 

しかもしかも

白人・黒人・ヒスパニック系の世帯で急増しました。

もっというと

高卒でも、大卒でもミレニアルズ世代、X世代、ベビーブーマー世代、どの世代でも増加したんです。

簡単にいうと、27歳くらい世代~77歳くらいの世代までの現金残高が増えたということです。

 

 

整理すると…

アメリカの消費が旺盛な理由は単純でした。

現金残高が急増したからです!

政府支援で現金給付が数回にわたって行われて、でもコロナ禍なので旅行やレストランで出費できないので現金残高が急増したことによります。

過去最高額に現金残高が積み上がっているので、しばらくの間はインフレ下でも好調な消費が続きそうだということがわかりました。

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