高配当株投資に注意すべきこと
#611
こんにちは、チャーリーです!
今みたいに株価が下落局面もしくは上昇しない相場状況だと特に高配当株が注目されやすくなります。
それは株価が上がらなくても配当金をもらえれば投資家としては嬉しいこと、且つ高配当株は下落相場に強いと言われているからです。
高配当株に投資しているETFは数銘柄ありますが、今回は「バンガード高配当株式ETF(VYM)」を取り上げて調べていきます。
配当利回り:3.31%(2022年7月8日時点)
まずは、バンガード高配当株式ETF(VYM)の株価推移を見てください。
本当に高配当株は下落相場に強いのか…
今年の高値からは下がってはいますが、下落率がS&P500と比べて低いので、下落相場に強いと言えます。
2022年の高値(終値ベース)からの下落率
バンガード高配当株式ETF(VYM):10.86%下落
S&P500:18.70%下落
高い配当金を受け取れて、下落相場に強いのでいいこと尽くしに見えますが、高配当株投資にはいくつか注意しないといけないことがあります。
・高配当が受け取れても株価が下落したら意味がない
・減配(配当金を減らすこと)リスク
この2つのことがあるので高配当株はすごく難しいんです。
この2つのリスクを避けるためには押さえないといけないポイントが3つあります。
それは
・純利益の推移
・フリーキャッシュフローの推移
・配当性向
1つずつ説明していきます。
「純利益の推移」
これは単純に配当金の原資は何なのか??を考えると意味がわかっていきます。
配当金の原資は純利益なんです!
純利益が年度によって大きく変動していて安定していない企業は、株価の上げ下げも大きくなりますし、減配(配当金を減らす)する可能性が出てきます。
→ 増益基調なら文句なし
2つ目の「フリーキャッシュフローの推移」
純利益の考え方とよく似ていますが、より正確に言えば、このフリーキャッシュフローから配当金が支払われます。キャッシュフローなので実際のお金の出入りのことです。
フリーキャッシュフローは、企業が自由に使えるお金のことを言います。
設備投資が毎年多い企業は、フリーキャッシュフロー(自由に使えるお金)が少なくなるので配当に回せるお金が少なくなるので減配リスクが高くなります。
3つ目の「配当性向」
配当性向とは、純利益のうち、どれだけ配当金を出しているのか?を見る指標です。
配当性向=年間配当金 ÷ 純利益
※ 一般的には30%前後が妥当と言われています。
配当性向が高すぎると、万が一思いがけないことが起きた時に減配リスクが高くなる。
このように高い配当金がもらえるからと言って、何も考えずに投資してしまうと、株価が下落してしまったり、減配リスクがあったりするので気を付けて投資してください。
もし仮に減配を発表すると、株価は大きく下がってしまいます。
整理すると…
私は高配当株投資を全くと言っていいくらいオススメしていませんが、今のような相場状況だと高配当株に目移りする人が多くなるので、注意喚起のために書きました。
メディアや本でも高配当株投資を勧めているものも多数あるので尚更。
私の感覚では高配当銘柄への投資は、それ以外の銘柄に投資するよりも難易度が高いと思っています。
高配当銘柄は成熟企業が多いので、投資するタイミング(株価水準)を間違えると痛い目にしか合いません。
それに比べて私がオススメしている銘柄は配当利回りは0.6%~1.0%しかありませんが、多少投資するタイミング(株価水準)が悪くても、その後も企業が成長してくれるので致命的なミスにはならないんです。そもそもタイミングを見て投資すること自体がすごく難しい。
しかも、毎年増配しているし、業績が好調なので今後も増配が続く可能性が高いですし。