なんでそうなるの…日本人が儲からない理由
#214
こんにちは、チャーリーです!
世間では日本人は欧米人に比べて投資が下手だと言われています。
このことについて、私の知り合いでヘッジファンドや投資信託のファンドマネージャーをしていたことがある外国人に1年前くらいに聞いたことがあります。
その人に言われたのは、「過去の投資行動から鑑みると日本人は熱しやすく冷めやすいので運用がうまくいかない」でした。
そのことを表している事例が1つありますので紹介します。
それは「つみたてNISA」です!!
まずは「つみたてNISA」とは何か?を整理します。
引用元:金融庁のホームページの一部を抜粋
つみたてNISAの最大のポイントは20年間、毎月定額で対象商品を自動的に買い付けてくれることです。
※ NISAなので売却益が非課税になります。
次に「つみたてNISA」の口座数と買付金額の推移を見てみます。
データ元:金融庁のホームページで公表されているNISA利用状況調査を基に作成しました。
これを見ると年々口座数、買付金額ともに増えていることがわかります。
ここまでは文句の付けようがないんですが、問題はこの後です。
それは、20年間積み立てる予定だった「つみたてNISA」を売却しているという事実です。
以下の表も金融庁が公表しているNISA利用状況調査を基に作成しました。
※ 売却金額は2018年につみたてNISA口座で買い付けた商品を売却した金額です。
公表されている売却の最新データが2019年までです。
世代別の売却状況も見てみます。
売却率を世代別でいうと…
20代:25.0%
30代:16.8%
40代:14.4%
50代:15.1%
60代:16.7%
70代:21.7%
80代:25%
2018年、2019年の相場状況は以下の通りです。
日経平均株価
2018年(年間の平均):22,310.73円←買い付けた年
2019年(年間の平均):21,697.23円←売却した年
※ 2018年から始まった米中貿易戦争が激化してきた煽りを受けて2019年は日本株が下がった。
日本株に投資していた人は損で売却している可能性があります。
→NISA(非課税口座)のメリットを全く享受できていないことになります。
ここで考えないといけないことは、何のために「つみたてNISA」(非課税口座で積立投資)を行ったのか?ということです。
過去のブログ(ドルコスト平均法のすごさとは??)でも書きましたが、ご幣を恐れず言うと、積立投資を行う際は株価が下がってくれた方がいいんです!!
※ 最終的には買値近くまでは戻ってきてくれないと困りますが…
それは下がれば下がるほど、平均買値が低くなって、且つ買付口数が多くなるからです!
以下の3パターンの値動きをするものに積立投資をしたらどうなるのか??
毎年12万円分買っていきます。
結果
Aパターンの値動きが一番資産が増えているんです。
10年間で株価はスタート時と全く同じなのに…
これが積立投資の強みなんです!!
そのことを無視して、下がったからと言って売却するのはハッキリ言って間違っています。
値上がっていて利益が出ていても売却するのは間違いです。
冒頭に登場した外国人が指摘した通りの投資の姿勢が今回のパターンだと思います。
これだと投資センスがあるとか、ないとかそういう議論の前に「熱しやすく冷めやすい」や「せっかち」では投資で勝てる確率は極めて低いです。
整理すると…
金融庁が公表したデータを見る限りでは、こんなやり方をしていたら儲からないなと改めて思いました。
これは「熱しやすく冷めやすい」のが原因なのか、そもそも積立投資のメリットなどの運用知識が乏しいのかはわからないですが、このブログでは引き続き、読者がこういう失敗をしないようにいろいろな角度から伝えていきたいと思います。