第三弾: ファンドラップはどうなのか??

#166
こんにちは、チャーリーです!
前々回(第一弾: どこで買ったら一番儲かるのか??)、前回(第二弾: 投信販売各社(銀行・証券)の特色)で各金融機関が販売している投資信託について書いてきましたが、今回はファンドラップについて調べてみたいと思います。
調べる前に書いておきますが、私はファンドラップが大っ嫌いです!
理由は調べてた結果が出てから明記します。
ファンドラップとは…
お客様ごとに異なる投資目的やリスク許容度・目標リターンなどに基づいて資産配分を決めて投資一任契約(運用をプロに任せる)を結ぶサービスのこと。
※ 運用残高に応じて管理費用(手数料)を徴収します。
まずはファンドラップの残高がどれくらい伸びているのかを見てみます。
これを見ると各金融機関がどれくらいファンドラップに力を入れているのかがわかると思います。
じゃーなぜ、こんなにファンドラップに力を入れているんでしょうか??
それは「売買しなくても手数料が入るからです!」
今金融庁も世間も短期売買を繰り返すとお客様のためにならないと言っているため、売買をせずに手数料が稼げるからです。これは投資信託も考え方は同じです。
表向きにはこれを資産管理営業と言っています。
※ ちなみに土日も祝日も手数料が取られています。ガビーン
それでは各社のファンドラップの運用状況を見ていきます。
比較するのは以下の金融機関です。
野村證券、大和証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、みずほ証券
以下のデータは各社のホームページで全て公表されています。
野村證券はこちら
大和証券はこちら
三菱UFJモルガン・スタンレー証券はこちら
SMBC日興証券はこちら
みずほ証券はこちら
※ 他の金融機関も調べたい方は、「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」と金融機関の名称を入れて検索したら出てきます。
それでは順番に見ていきたいと思います。
2020年3月末時点での損益状況
まずは野村證券から
大和証券
SMBC日興証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
みずほ証券
この結果を見てどう思いますか??
いくらコロナで大きく下がったタイミングでの評価損益とはいえ、ひど過ぎると思いませんか??投資信託よりも酷いんですよ…
なんでこんな結果になるのか??
運用がうまい、下手とかそういう問題は別問題だとしても「運用成果の割に手数料が高すぎる」からです!
こういういろんな資産(国内外の株・債券・REITなど)に投資している運用だと平均すると年率2%~3%くらいのリターンになります。
参考になるのは公的年金を運用しているGPIFの運用成果です。
GPIFの2001年~2020年3月末での運用成績は「年率2.58%」でした
※ GPIFは基本的には、国内株、外国株、国内債券、外国債券に25%ずつ投資しています。
ファンドラップだとこの「2.58%」から手数料が引かれます。
どれくらい引かれるかというと…
各社のホームページに掲載されている最大の手数料率で計算しています。
相場が良くても悪くてもこれだけの手数料が引かれていると、利益を出すのは至難の業です。しかもファンドラップのコースによりますが、大半の顧客が契約しているコースだと国内債券に投資している比率が一番多い資産配分になっています。
国内債券への投資比率を高くして、どうやったら手数料分の約2%のリターンを出そうとしているのか疑問でしかないです。
2%資産が増えてやっとトントン(手数料が引かれて)…
ファンドラップ契約者が損しているのは必然としか言えない状況です!
だから大っ嫌いなんです!!
整理すると…
元々ファンドラップは大っ嫌いでしたが、今回調べてますます嫌いになりました。80%以上の顧客が損している商品って…
こういう状況の商品にも関わらず、各社が手数料を稼ぐために力を入れて販売しているので、金融知識・運用知識が乏しいと感じている人は特に気を付けた方がいいです。
このブログを見て思いとどまってくれたら幸いです!