メタは成長を諦めた!??
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こんにちは、チャーリーです!
この前のブログでもメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)が2024年2月1日にメタ史上初めて配当金を出すことを発表しました。
配当の権利付き最終日は2月22日で、3月26日に配当金がもらえます。
このニュースを受けて日経新聞に興味深い記事が載っていたので取り上げたいと思います。
画像引用元:日本経済新聞(2024年2月4日朝刊7面)
この記事の一部を抜粋します。
「利益を成長投資に回してきたテクノロジー業界で配当の実施は急成長との決別と紙一重だ。」
この記事を読んで思い出したことがあります。
2012年にアップルがそれまで無配当だったものを配当金を出すと発表したことです。
当時私がお客様に言っていたことがまさしくこのことだったんです。
「アップルは成長を諦めて配当金を出すようにしたんです」
当時の新聞やテレビの経済番組でも似たようなことを言っていました。
今考えたらすごくチープな説明です。
思い出しただけで恥ずかしくなってしまいます。
その後のアップルの株価推移を見たら一目瞭然です。
株式なのでデコボコは必ずありますが2012年3月19日に配当を出すここを発表した後も株価は上がっています。
焦点になるのは2012年にアップルは成長を諦めたのかどうかです。
その時のキャッシュフロー表を見てみます。
単位:百万ドル
投資の状況を見る限り成長を諦めたとは言えないです!
営業キャッシュフローがどんどん増えていっているので、配当金を出したという見方の方が正しいと思います。
むしろ2012年まではアップルのお家芸である「自社株買い」は一切されていませんでした。2013年から自社株買いを開始しています。
2012年:配当開始
2013年:自社株買い開始
2012年から株主還元を積極的に行っています。
それは繰り返しになりますが、営業キャッシュフローが増え続けているからです!
その結果がその後の株価上昇に繋がっていると思います。
同じことがメタでも言えると思います。
メタのキャッシュフローを調べてみます。
営業キャッシュフロー(百万ドル)
メタも営業キャッシュフローがどんどん増えていっていることがわかります。
これだけ営業キャッシュフローがあると成長への投資を緩めることなく、株主還元が可能です!
整理すると…
メタが配当を開始することで成長を諦めたという意見が今後も出てくると思われます。
ただ、過去のアップルの例を調べる限り「配当開始」=「成長を諦める」ではないので注意してください。
キャッシュフローが潤沢にありすぎるため株主還元を行うだけです。
株主とってはすごく嬉しい発表でした。