人気が加速してきている「予想分配提示型」投信

#454

こんにちは、チャーリーです!

投資信託業界で人気商品と言えば「テーマ型ファンド」「予想分配金提示型ファンド」の2つです!

 

テーマ型ファンドについては今回は割愛します。

だいぶ前のブログでも予想分配金提示型の投信について書いたことがありますが、今回は予想分配金提示型に対して思うことがあるので、そのことを書いていきたいと思います。

前回書いた内容は(巷で流行っている「予想分配金提示型」とは…)を参照してください。

 

 

モーニングスターで「予想分配金提示型」と検索すると、73件もヒットします。

人気なので各運用会社がこぞってこの投信を設定しています。

純資産残高が多い上位10銘柄は以下の通りです。

 

画像引用元:モーニングスター

 

 

そもそも「予想分配金提示型」って何??

決算日の基準価格によって支払う分配金の金額が変わってくる投資信託のことです。

イメージ

画像引用元:AB・米国成長株投信の目論見書

 

 

この投信について何を思うかというと…

人気は長くは続かないということです!

もっと言うと、長く持てない商品だと思います。

 

だいぶ前に書いたブログでは「予想分配金提示型」に投資することは理屈的にはダメで、感情的にはありと書きましたが、感情的にもなしになってきました。

なぜかと言うと、長期投資ができない商品だからです!

 

昨日のブログ(自分の欲に勝てますか??)でも書きましたが、人間は欲に勝つことがすごく困難な生き物なんです…

 

どういうことかというと…

純資産残高が断トツに多いAB・米国成長株投信Dコースを例に考えてみたいと思います。

この投信の分配金の実績は以下の通りです。

2021年の合計分配金は3,300円です。

仮に2021年12月16日現在の基準価格12,395円で計算すると、分配利回りは26.62%になります。

3,300円÷12,395円=26.62%

 

来年も再来年も26.62%の分配利回りが維持できると思いますか??

ハッキリ言って不可能です!

AB・米国成長株投信の設定来の運用パフォーマンスは年率11.96%です。

分配金込みで計算しています。

今年がたまたま運用がうまくいっただと考えるのが自然だと思います。

 

来年以降、平均回帰したとすると、2021年の分配金の半分以下しか受け取れないことになります。

上記の分配金実績の表だと2019年の分配金くらいになります。

その時に投資家はどう感じると思いますか??

分配金が半分以下になったとしても、持ち続ける投資家が何%いるでしょうか?

自分がもし保有していたとしたら受取分配金が2021年の半分以下になったらどうすると思いますか?

 

大半の投資家が商品を切り替えると思います!

 

ハッキリ言って分配金を出し過ぎなんです!

分配金の設定金額がそもそも無理しすぎているのでこういう問題が起きてしまうんです。

 

最悪なケースは、もっと分配金が高い投信に切り替える可能性だってあります。

負のサイクルの完成です…

分配金が高くないと投資家が食いついてくれないというのはわかりますが、運用会社からすると一番大事なことは長く持ってもうらうことのはずです。

運用会社的にも、投資家的にも本末転倒すぎます。

 

 

整理すると…

結局、以前と同じように分配金が多い投信が人気になっています。

投資家自身も営業員サイドも、その分配金が来年も再来年も続くかどうかを考えたら、不可能ということがわかるはずなのに…悲

結局、受取分配金が下がると欲には勝てず、その商品を売却してしまう可能性が高くなってしまいます。そういう投資をしていたらいつまで経っても資産を築くことができず、どこかで這い上がれないくらい大きな落とし穴に落っこちてしまいます。

ちなみに「予想分配金提示型」投信でも無理して分配金を出していない投信も存在するので、すべてが悪いというわけではありません。

よく調べて、分配金に目が眩まないように判断しましょう!!

基本的には「予想分配金提示型」投信は避けて通った方がいいと思います。

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