デジタルシルクロードとは何か??
#92
こんにちは、チャーリーです!
アメリカではファーウェイを始めとして中国企業との取引などを禁止する動きがどんどん加速していますが、世界全体がアメリカの中国排除に同調しているわけではないんです。
代表例がフィリピンだと思います。
フィリピンのドゥテルテ大統領は、米欧で広がっている中国排除の圧力に対して全く意に介していません。
他にはモルディブやアフリカ諸国などがあります。
アフリカのことに関しては、過去ブログ(IT分野におけるアフリカ市場はどの国が制するのか??)を参照してください。
今回はその背景には何があるのかを書いていきたいと思います。
中国の一帯一路構想のことは過去のブログで書いたのでここでは割愛しますが、その一帯一路の一環で推し進めているデジタルシルクロード構想があります。
一帯一路に関しては、(知らなかった! 中国による一帯一路の狙いとは?①)、(知らなかった! 中国による一帯一路の狙いとは?②)を参照してください。
わかりやすく簡単に説明すると
一帯一路は、港湾や道路などのインフラ整備をして経済圏を広げていく政策。
デジタルシルクロードは、5G技術を他国に提供して5Gインフラ網を中国規格で固めていく政策。
なぜデジタルシルクロードのように5Gインフラを他国に提供できるのかというと…
5Gの特許申請件数を見てください。
2020年1月1日現在
出所:電波新聞
5G関連の特許申請件数での中国が占める割合は35.5%で世界トップです!
これを見ると5G分野における中国企業の存在感がすごいことがわかります。
ただ、そもそも論でいうと、なぜアメリカが中国企業を排除しているのか?を整理します。
中国企業のサービスを使用することによって、アメリカの機密情報や個人情報が中国政府に筒抜けになることを恐れているからです。
それは中国のサイバーセキュリティ法で「いかなる組織および個人も国の情報活動に協力しなければならない」と定められているからです。
※ 中国政府からの要請があれば情報を全て提供しないといけない
じゃーなぜそのリスクがあるのに中国のデジタルシルクロード構想に加わる国があるのか?が疑問になってきます。
調べると答えは単純でした!
中国企業の5Gを利用した方が料金が安いからです。
例えば通信基地局でいうと、世界シェア1位のファーウェイと2位のエリクソンや3位のノキアを比べると3割くらい安いです。
特許出願件数が多いということは世界最先端技術が利用できて、尚且つ料金が安いとなれば中国企業の5Gを採用する国が出てきてもおかしくないです。
整理すると…
中国は一帯一路の一環でデジタルシルクロード構想も推し進めています。
アメリカ感覚でいうと情報が中国政府に筒抜けになっているので、中国企業を排除!という流れになっていますが、世界的に見ると必ずしも中国排除に動いていない国が存在します。
排除に動いていない国は一帯一路構想に参加している国が多いような気がします。アメリカが自国保護政策で舵を切っている中、中国はどんどん経済圏を広げていっています。
正直どっちが正解かはわからないですが、こういう流れになっていることは把握しておく必要はあると思います。