2023年12月:米消費者物価指数(CPI)
#861
こんにちは、チャーリーです!
2024年1月11日に米労働省労働統計局がアメリカの消費者物価指数(CPI)を発表しました。
2023年12月の米消費者物価指数(CPI)は以下の通りでした。
・総合指数は前年同月比:3.4%上昇
・変動が激しい食品・エネルギーを除いたコア指数は前年同月比:3.9%上昇
いつも通り、コロナ前の2019年から推移を見てみます。
2023年11月よりも総合指数はインフレが加速しました。
2023年11月:前年同期比+3.1%
2023年12月:前年同期比+3.4%
これでFRBは早期の利下げがしにくくなったと思います。
個人的には利下げ期待が過度になるよりもこの方がいいと思っています。
ただ、変動が激しい食品・エネルギーを除いたコア指数は2021年5月ぶりとなる3%台になりました。
2年7ヶ月ぶりの水準までコア指数が鈍化してきています。
2023年11月よりインフレが加速した項目は以下の通りです。
・エネルギー(電気代)
・自動車保険
→ 自動車保険は前年同期比ベースで1976年以来の大幅上昇
・衣料品
・家賃
・医療サービス
総合指数にしてもコア指数にしても傾向としては下落傾向をたどっているのでそれさえ把握できていれば問題ないと思います。
利下げを気にする前に今は決算発表シーズンなので決算内容を気にした方が健全です。
決算内容についてはまた後日書いていきたいと思います。
話は少し変わりますが、アルゼンチンの物価がとんでもないことになっているのを知っていますか??
アルゼンチンの国家統計局(INDEC)が発表した2023年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で211.4%も上昇したんです。
なんでこんなとんでもないインフレ率になっているかというと…
2023年12月に発足したミレイ政権が通貨を切り下げたために、輸入品の物価が上がったからです。
通貨切り下げとは
…自国通貨(アルゼンチンはペソ)を対ドルとの交換比率を切り下げること
アルゼンチンの新大統領はドルとの交換レートを54%切り下げました。
日本円で考えると1ドル=145円だった為替レートを1ドル=315円にしたようなものです。
輸入品の価格が上がって当然です。
実際、アルゼンチンペソは通貨切り下げにより、発表前は1ドル=360ペソだったものが、1ドル=800ペソがメドになると発表しています。
新大統領がいうには、通貨切り下げはここ数十年で最悪の経済危機を脱するための「経済的なショック療法」みたいです。
ショック療法にしても前年同期比で物価が3倍強になったらたまったもんじゃないです。
このことから想像しないといけないことは、万が一アルゼンチンがデフォルト(債務不履行)になってしまう可能性がゼロではないことです。
その時にまたニュースであーだこーだ言うのでそのことにビックリして長期投資を離脱しないようにしてください。
対岸の火事だと思ってやり過ごしてください。
整理すると…
インフレは鈍化してきた国とまだまだインフレが鈍化していない国と分かれてきました。
日本もまだインフレは鈍化していませんが、インフレを鈍化させるためには金利を上げるしかないです。
アルゼンチンの件はニュースで取り上げられるようになったとしても慌てないようにしてください。
キーワードは「対岸の火事」です!