2022年8月:米消費者物価指数(CPI)

#668

こんにちは、チャーリーです!

2022年9月13日のアメリカ市場で株式が大幅安になりました。

前日比

NYダウ:1,276.37ドル(3.94%)下落

S&P500:177.72ドル(4.32%)下落

NASDAQ総合:632.84ドル(5.16%)下落

さすがに肝を冷やした人もいると思います。

 

これだけ大幅安になった理由は「8月の米消費者物価指数(CPI)」の発表内容が予想と反して悪かったからです。

2022年9月13日に発表された内容

・総合指数は前年同月比:8.3%上昇

→ 市場予想:8.1%上昇

・変動が激しい食品・エネルギーを除いたコア指数は前年同月比:6.3%上昇

→ 市場予想:6.1%上昇

 

 

今までの推移を見てください。

 

過去の流れを見るとわかりやすいですが、市場予想よりもCPIが高かったというのは事実ですが、もっと良くないことは変動が激しい食品・エネルギーを除いているコア指数が上昇していることだと思います。

 

すべての各項目を見て何の物価が上がったのかを見てみます。

※ 以下の数値はすべて前月比で表示しています。

前月比だと総合指数は0.1%上昇でした。

 

まず一番目に付いたのは「ガソリン」です!

ガソリン価格は前月比で10.6%下落しています。

ちなみに7月のCPIでもガソリン価格は前月比で7.7%下落していました。

 

変動が激しい食品・エネルギーを除いたコア指数は前月比0.6%上昇でした。

コア指数の中でどの項目がインフレを牽引したのか見てみます。

・新車:前月比0.8%上昇

・医療サービス:前月比0.8%

・賃貸住宅の家賃やホテルの宿泊料などの「シェルター価格」:0.7%上昇

主にこの3項目がコア指数の上昇を牽引しました。

単純にこの3項目の価格が上昇したということです。

 

 

事前予想では原油価格が大きく下がっていたので、それにつられて他の価格まで下がっていると見込んでいたところ、コア指数が驚くほど強かったので悪い方でのサプライズになってしまって株価が大きく下がりました。

 

コア指数がなんでこんなに強かったのかというと、「平均賃金(平均時給)」が上がっていることが大きな要因です。

2022年8月の民間の非農業部門の全従業員の平均時給は32.36ドルで、7月から0.3%増加しています。

今回発表された消費者物価指数(CPI)の総合指数が前月比0.1%上昇だったので、実質平均時給は前月比0.2%増加していることになります。

「平均時給の増加率」−「CPI総合指数」=実質平均時給

0.3%−0.1%=0.2%

 

 

整理すると…

FRBのパウエル議長が8月26日にジャクソンホール会議で発言した通り、物価安定のためには一定の時間が必要そうです。

FRBが粘り強く・力強く利上げを行っていかないと、賃金が上昇すればするほど物価も高くなっていっているので収拾がつかなくなります。

株価ももうしばらくはモタモタしそうです…

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