米地銀、経営不安再燃

#877
こんにちは、チャーリーです!
またしても悪いニュースが入ってきました。
つくづく平穏な相場ってないなーと実感します。
何が起こっているのかというと…
アメリカの商業用不動産価格が大幅下落した影響で銀行融資が焦げ付きが起きました。
融資の焦げ付きが生じていることを発表したのは、ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)という地銀です。
焦げ付いたのはアパートやオフィス向けのローンです。
商業用不動産の融資が焦げ付いたことで2023年10-12月期の業績は2億5200万ドルの赤字に転落しました。
赤字になっただけではなく、減配(配当金を減らすこと)まで発表したのでNYCBの株価が急落しました。
画像引用元:日本経済新聞(2024年2月3日朝刊2面)
決算発表があった当日は前日比37.67%下落
翌日はさらに11.13%下落しました。
このNYCBの業績発表により、他の地銀にも経営不安が飛び火しています。
商業用不動産の融資比率が高いバレー・ナショナル・バンコープ(VLY)の株価も売られています。
VLYは融資の約半分が商業用不動産らしいです。
どれくらい商業用不動産価格が下落しているかというと…
画像引用元:日本経済新聞(2024年2月3日朝刊2面)
これだけ不動産価格が下落した理由は、アメリカの利上げが大きく関係しています。
2024年は利下げの年になると言われていますが、雇用統計などアメリカ経済が強すぎるのでインフレ再燃懸念でなかなか利下げに踏み切れないでいます。
そのことに加え、在宅勤務の普及によってオフィスの空室が増えたことも下落に拍車をかけています。
実はアメリカの地銀の経営不安は今回が初めてではないんです。
2023年3月にシリコンバレー銀行が経営破綻して、シグネチャーバンクが事業停止処分を受けました。
今となっては忘れていた人も中にはいると思います。
ただ、当時は今後どうなるかわからないので私の周りの人でつみたてNISAの買付を停止した人がいたくらいです。
そのことが積み立て投資の本質からズレているという議論ではなく、今となってはそれくらい不安に駆られたニュースが忘れ去られているのがポイントです!
結局不安に駆られるようなニュースが出たとしてもアメリカはうまく乗り切っています。
前回の銀行破綻に関しては、経営に余力がある銀行が資産・業務を引き継いで事なきを得ました。
そのスピードが日本と比べると段違いに早いのですぐ収まるんです。
不安に駆られて右往左往した人が損をしました。
今回もそうなる確率が極めて高いですし、このことで仮にリーマンショック級の大暴落になったとしても慌てずに持ち切るのが最善の策だということを忘れないでください。
整理すると…
また悪いニュースが出ましたが、ニュースに振り回されないように気を付けてください。
うまく立ち回ろうとすればするほどドツボにハマるので、どうしても不安になりそうな人は経済ニュースを見ないようにした方がいいくらいです。
どれだけ最悪な事態に陥ってもすべて時間が解決してくれます。