ブラックマンデーを振り返ってみる

#524

こんにちは、チャーリーです!

「天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す 上」という本を読んでる最中です。

 

エドワード・O・ソープ【著】、望月衛【訳】、ダイヤモンド【出版】 

内容的には高度な数学を駆使して緻密に確率を計算して、自分が勝つ確率が高い時には掛金を多くして、自分が勝つ確率が少ない時には掛金を少なくするというやり方で、ラスベガスでブラックジャックとルーレットで負けなしの成績を残したという話です。

 

今までも数々の天才数学者がいろんな数式を駆使して、カジノで勝てる方法を見つけようとしましたが、今までの天才数学者たちは「数学を使ってカジノで勝つことは不可能」という結論に至っていたところを新しい方法を発見して勝ち続けたんです。

 

 

ウォール街でのことをスーパー簡単に書くと、

高度な数学を駆使して、ワラント債や転換社債の適正価格を計算して、適正価格より大きく乖離しているものに投資して儲けるというやり方です。

※ 空売りやオプションを駆使して適正価格と現在値のサヤを狙って稼いだ。

面白いので詳細は本を読んでみてください。

 

カジノでも投資でもこの天才数学者エドワード・O・ソープが共通して行ったことは、「自分が勝てる確率が高い時にしか勝負に出ない」ということです。

すべて確率で判断します。

機械的に判断して、感情は除外することが大事なことです!

 

 

この本に書いてある趣旨とは違いますが、この本の中に1987年10月19日に起きたブラックマンデーの話が出てきます。

ブラックマンデーとは

1987年10月19日(月)に起きた世界的大暴落のことを言います。

1日の下落率が平均株価であるNYダウが22.6%下落、S&P500が20.4%下落しました。

繰り返しますが、1日の下落率の話です。

今で言うと…

NYダウ:7,854ドル下落

S&P500:910ドル下落

1日でこんなに下がったイメージです!

恐ろしすぎます。

 

ブラックマンデーが起きた原因は諸説ありますが、この本には「ポートフォリオ・インシュアランス」という自動売買サービスのせいで歴史的大暴落が起きたと書かれています。

ポートフォリオ・インシュアランスとは

株価が下がるとコンピュータが自動的に株式を売却して、リスクを下げるためにアメリカの短期国債を自動的に買うというシステムのことです。

※ このコンピュータによる自動売買システムが流行っていたらしいです。

 

1987年10月19日(月)のブラックマンデーが起きる前営業日の10月16日(金)に株価が4%下がっていたので、その下落を受けて10月19日にコンピュータが自動売買システムを発動して株式が自動的に売られて、その売り(下落)にまた自動売買システムが反応して株式が売られて…こんな悪循環で1日で20%も平均株価が下がったと書いてありました。

 

 

かなり長くなりましたが、このことから何が言いたいかというと…

1987年10月19日のブラックマンデーは簡単に言うと、自動売買システムによって株価だけ下がったんです!

企業価値、企業業績は完全に無視で株価だけ下がったということ。

 

ブラックマンデー前後のS&P500(配当込み)のEPS(1株あたりの利益)の年間の増減率を見てください。

1987年はマイナスになっていないんです!

1986年の前年比では5.1%増益になっています。

それにも関わらず、自動売買システムによって株価だけ下がったんです。

 

こういう時は自分たちが勝てる確率が大きく上がっている時なんです。

自分が勝てる確率が上がっているのか??

それとも下がっているのか??

これを判断するためには適正価格を知らないと不可能です!

 

適正価格を知るためには業績(EPS)を知らないとこれまた不可能です。

好業績なのに、ウクライナ情勢やインフレ、利上げによって株価が下がっている今は、自分が勝てる確率が上がっていてチャンスなんです。

ただ、頭ではわかっていてもなかなか行動に移せないことも理解できます。

そういう時は今回紹介したエドワード・O・ソープ氏みたいに確率で考えると行動しやすくなるかなと思って紹介しました。

 

 

整理すると…

超単純に言うと、高PER時は自分が勝てる確率が低く、低PER時は自分が勝てる確率が上がっているということです。

確率で考えると感情から少しは離れることができるので、みんなが不安になっている時期でも投資できるんじゃないですか??

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