ババを引いてしまった…
#816
こんにちは、チャーリーです!
読者の皆様にはご迷惑をお掛けしますが、GW中はブログを休載いたします。
休載期間:4月29日(土)~5月7日(日)
ブログ再開日は5月8日(月)です。
「ババ引いたなあ、ババ引いたよ、もう。どうにかしてよホントに」
こう言ったのは投資で損をしてしまった青山大学の陸上部監督の原晋さんです。
青山大学の原監督といえば毎年正月に開催される箱根駅伝で2015年に青山大学史上初めて総合優勝を果たしました。
2015年に初優勝を果たしてからは史上4校目となる総合4連覇を達成したことで一躍有名になりました。
陸上部の監督業だけに留まらず、講演、テレビ出演、CM出演、本の出版などあらゆる分野で活躍されています。
人物紹介はこの辺にしておいて、その原監督が投資で損をしたと自ら公表しました。
投資していた商品はクレディスイスの「AT1債」です。
※ いくら投資していたのかは不明
この件に関していろいろ言いたいことがありますが、その前に「AT1債」ってどんな商品なのかを簡単に触れておきます。
一言でいうと「社債」です。
ご幣を恐れず分かりやすく説明すると、もしAT1債を発行している金融機関が債務不履行に陥ってしまうと元本がゼロになります。
その代わり、高い金利を受け取れます。
満期がないので永久劣後債・COCO債とも言われています。
なぜ金融機関がこういう商品(AT1債)を発行するかというと…
調達したお金を自己資本としてカウントできるからです。
金融機関が自己資本比率を高めたいときによく発行されます。
この債券は私が証券マン時代に法人顧客が好んで(?)購入していたと記憶しています。
原監督が購入(投資)していたのはクレディスイスが発行していた「AT1債」だったので、元本がゼロになってしまったというわけです。
今回のブログで言いたいことは、「AT1債」が良いとか悪いとかの話ではありません。
「ババを引いたなあ…」という発言に対してです。
確かに見方によってはババを引いたというのは言えなくもありませんが…
でも投資するときに「クレディスイスの財務状況を調べて・理解して投資していたら」ババを引かなくても済んだと思います。
ババを引くかどうかは何も調べずに投資したかどうかによると思います。
話をあえて変えます。
昨日のブログ(ベッド・バス・アンド・ビヨンド破産申請)を読んでいただいた方は想像しやすいと思います。
今回破産申請したベッド・バス・アンド・ビヨンド社の財務状況を何も調べずにSNS上で盛り上がっているという理由だけで投資した人はババを引いたことになるんでしょうか??
原監督は「日本の投資会社(証券会社)は説明責任を果たしているのか」とも言っていますが、自分が理解できていないものに投資をするからこういうことになってしまうんです。
理解できていない状態で投資をするからババを引くんです!
冷たく聞こえるかもしれませんが…この事実から目を背けてはいけないと思います。
バフェットの投資哲学を思い出してください。
「自分が理解できない企業には投資を絶対しない」
これって株式に限ったことでは決してありません。
株式でも投資信託でも不動産でも今回みたいな債券でも全く同じです!
もちろんつみたてNISAでも同じです。
投資資金がゼロ円になったので原監督が憤っている気持ちはわかりますが、投資家が失敗する典型的なパターンの1つでもあるというのは知っておくべきです。
整理すると…
何か悪いことが起きるたびにバフェットのすごさがわかってきます。
バフェットは当たり前のことを声を大にして言っているだけなので、平時にはバフェットのすごさはわからないです。
バフェットのマイルールを書いておきます。
ルール1:絶対に損をしないこと。
ルール2:ルール1を絶対に忘れないこと。
損をしないために自分が理解できない企業には絶対投資しないんです。